男心をとこごゝろ)” の例文
おもふに男心をとこごゝろたのみがたさよ周旋とりもちするとしてこととゝのふはうれしけれど優子いうこどのゝこゝろえたり三らうよろこびしとつたたまへとはあまりといへどむかしを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わかちもせず面白おもしろきこと面白おもしろげなる男心をとこごゝろ淡泊たんぱくなるにさしむかひては何事なにごとのいはるべき後世のちのよつれなく我身わがみうらめしくはるはいづこぞはなともはで垣根かきね若草わかくさおもひにもえぬ
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
にたのまれぬを男心をとこごゝろといふ、それよあきそら夕日ゆふひにはかにきくもりて、かさなき野道のみちよこしぶきの難義なんぎさ、あひしものはみな其樣そのやうまをせどもれみなときのはづみぞかし
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)