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をとこごゝろ
思ふに
男心の
頼みがたさよ
我れ
周旋する
身として
事整ふは
嬉しけれど
優子どのゝ
心宜く
見えたり三
郎喜こびしと
傳へ
給へとは
餘りといへど
昔しを
分ちもせず
面白きこと
面白げなる
男心の
淡泊なるにさしむかひては
何事のいはるべき
後世つれなく
我身うらめしく
春はいづこぞ
花とも
云はで
垣根の
若草おもひにもえぬ
世にたのまれぬを
男心といふ、それよ
秋の
空の
夕日にはかに
掻きくもりて、
傘なき
野道に
横しぶきの
難義さ、
出あひし
物はみな
其樣に
申せども
是れみな
時のはづみぞかし