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猫柳
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ねこやなぎ
ふりがな文庫
“
猫柳
(
ねこやなぎ
)” の例文
お嬢さんははっとした彼を
後
(
うし
)
ろにしずしずともう通り過ぎた。日の光りを
透
(
す
)
かした雲のように、あるいは花をつけた
猫柳
(
ねこやなぎ
)
のように。………
お時儀
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
川
(
かわ
)
の
堤
(
つつみ
)
に
出
(
で
)
たとき、
紋次郎君
(
もんじろうくん
)
が
猫柳
(
ねこやなぎ
)
の
枝
(
えだ
)
を
折
(
お
)
って
来
(
き
)
て
鐘
(
かね
)
にささげた。ささげたといっても、
鐘
(
かね
)
のそばにおいただけである。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
その後にも『
猫柳
(
ねこやなぎ
)
』という随筆集を出した。しかも「十番雑記」の一文はどれにも編入されていない。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
一方にはまた我々のいう
猫柳
(
ねこやなぎ
)
、春さき銀色の
柔
(
やわら
)
かな毛で
蔽
(
おお
)
われた若芽をつけて、それがまたやや猫か犬かの形に似ているものも、山陰その他のかなり弘い地域にわたって
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
陸
(
おか
)
に
棲
(
す
)
む沙魚なんです。
蘆
(
あし
)
の根から
這
(
は
)
い上がって、
其処
(
そこ
)
らへ
樹上
(
きのぼ
)
りをする……
性
(
しょう
)
が
魚
(
うお
)
だからね、あまり高くは
不可
(
いけ
)
ません。
猫柳
(
ねこやなぎ
)
の枝なぞに、ちょんと
留
(
と
)
まって
澄
(
す
)
ましている。
海の使者
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「
真正
(
ほんとう
)
ね。まるで
猫柳
(
ねこやなぎ
)
ですわ」
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
猫柳
(
ねこやなぎ
)
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
それが今不意に目の前へ、日の光りを
透
(
す
)
かした雲のような、あるいは
猫柳
(
ねこやなぎ
)
の花のような
銀鼠
(
ぎんねずみ
)
の姿を現したのである。彼は勿論「おや」と思った。
お時儀
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
すると、みんなは、われもわれもと、
猫柳
(
ねこやなぎ
)
をはじめ、
桃
(
もも
)
や、
松
(
まつ
)
や、たんぽぽや、れんげそうや、なかにはペンペン
草
(
ぐさ
)
までとって
来
(
き
)
て
鐘
(
かね
)
にささげた。
鐘
(
かね
)
はそれらの
花
(
はな
)
や
葉
(
は
)
でうずまってしまった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
“猫柳(ネコヤナギ)”の解説
ネコヤナギ(猫柳、学名: Salix gracilistyla)は、ヤナギ科ヤナギ属の落葉低木。山間部の渓流から町中の小川まで、広く川辺に自生する、ヤナギの1種である。
(出典:Wikipedia)
猫
常用漢字
中学
部首:⽝
11画
柳
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
“猫”で始まる語句
猫
猫背
猫撫声
猫撫
猫板
猫又
猫楊
猫児
猫婆
猫属