“ねこやなぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
猫柳77.8%
猫楊22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その後にも『猫柳ねこやなぎ』という随筆集を出した。しかも「十番雑記」の一文はどれにも編入されていない。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一方にはまた我々のいう猫柳ねこやなぎ、春さき銀色のやわらかな毛でおおわれた若芽をつけて、それがまたやや猫か犬かの形に似ているものも、山陰その他のかなり弘い地域にわたって
水際の猫楊ねこやなぎの花が鵞毛のように水上を飛ぶ風景と、端麗神姫に似た山女魚の姿を眼に描けば、耽味の奢り舌に蘇りきたるを禁じ得ないのである。
雪代山女魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
それから、彼はそのついでにあのみぞの上へ冠さつて居る猫楊ねこやなぎの枝ぶりをつくろうても見た。その夕方、彼は珍らしく大食した。夜は夜で快い熟睡をむさぼり得た。
今まで猫楊ねこやなぎの枝のしがらみにからんで居た木の葉やら、紙片やら、わらくづやら、女の髪の毛やらの流れて行く間にまじつて、其処から五六間の川下を浮きつ沈みつして流れて行く長いものが
みぞの土手にある猫楊ねこやなぎからり落したその太い枝が、今でも、その渠のなかに流れ去らずに沈んで居て、それがしがらみのやうに、水上からの木の葉やら新聞のきれのやうなものなどをきとめて