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ヨーロツパ
ふりがな文庫
“
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)” の例文
旧字:
歐羅巴
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
の外交家達は、その懺悔録の前で、真つ赤になつて馬のやうに鼻を鳴らしたり、
狗
(
いぬ
)
のやうに取つ組み合を始めるに相違ない。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
巽斎は是等のコレクシヨンを「皆考索の用とす」と言つた。唐山蛮方の地図の中には
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
亜米利加
(
アメリカ
)
の大陸もはるかに横はつてゐた筈である。
僻見
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
流石
(
さすが
)
に、
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
的教養を感じさせて、日本当局の御参考になつたと思ふが、この場合「旧劇」は百害あつて一利なきことを注意して欲しかつた。
日本映画の水準について
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
彼の父が始めて南蛮鋳物の術を習ひに幕府から
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
へ派遣させられた時の土産である小さい浮彫の鋳物を懐ろに入れると、包みを抱へてふらりと表へ出た。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
「三百年も天下太平を
齎
(
もたら
)
した徳川家が、
兵戈
(
へいくわ
)
も交へずして、こんなに簡単に政権をなげ出すとは、不思議千万である。
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
には、こんなバカ/\しい政変は
嘗
(
かつ
)
てない。」
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
彼更に曰く、君はハイネの作を読めりや、
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
の年若き男女にしてハイネの恋の詩を知らざるはなし、彼等は単に我が祖国の光栄たるのみならず、また実に世界の詩人なり、と。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
に漂浪のみぎり、私は五六年の間、
仏蘭西
(
フランス
)
で百姓生活を営んで来た。
百姓日記
(新字旧仮名)
/
石川三四郎
(著)
谺が消えてしまふとまた其を繰返す。童子の声は澄んで清い、そして或る
節奏
(
せつそう
)
を持つた間を置いてそれを繰返してゐる。私は、自身
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
に来てゐることを確然と意識せざることを得なかつた。
イーサル川
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
も 東洋も
未刊童謡
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
この
頃
(
ごろ
)
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
の西部戦線にゐる英軍の
塹壕
(
ざんがう
)
内では、
彼方
(
あつち
)
でも
此方
(
こつち
)
でもキツチナア元帥に遭つたといふ風説が
盛
(
さかん
)
に行はれてゐる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
初めてみる東洋人、見るからに慓悍な軍人が一人と、
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
風の外套に、毛糸の頸巻をした青年。
けむり(ラヂオ物語)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
彼等は過去の人物は勿論、現在の人物よりも油断はならぬ。いや彼等は彼等を造つた天才よりも長命である。
耶蘇
(
ヤソ
)
紀元三千年の
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
はイブセンの大名をも忘却するであらう。
僻見
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「こんな事では、
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
の檜舞台で目ざましい働きが出来ようとも思はれない。吾々が何を食ふべきかは実際大問題だ。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
この苜蓿は
丹羽
(
には
)
圭介氏が明治の初年
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
へ往つた時、牧草としてはこんな
好
(
い
)
い草はないといふ事を聞いて、その
種子
(
たね
)
をしこたま買ひ込んで帰つた事があつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
の戦線に派遣せられた米国の軍隊に、牛乳配達夫の召集せられたのが一人
交
(
まじ
)
つてゐた。その男が最近
郷里
(
くに
)
の
女房
(
かない
)
あてに
寄
(
よこ
)
した手紙には、次のやうな文句があつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
戦争は、交戦国に
寡婦
(
ごけ
)
さんをたんと
拵
(
こしら
)
へたやうに、日本には成金をたんと生み出して呉れた。
寡婦
(
ごけ
)
さんと成金と、どちらも新生活の
翹望者
(
げうばうしや
)
たる点において同じである。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
紐育
(
ニユーヨーク
)
の
書店
(
ほんや
)
でふだん宗教物ばかり出版してゐる店が、
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
のいろんな国から、その代表的作家の代表的
作物
(
さくぶつ
)
を選んで何々叢書といつたやうな小説集を出版しようともくろんだものだ。
茶話:06 大正十一(一九二二)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
奔放な詩風で一代の人心——とりわけ若い
婦人
(
をんな
)
の心を支配した頃は、
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
の青年達はみなバイロンのやうにその髪を長目にし、
加之
(
おまけ
)
にバイロンのやうに
態
(
わざ
)
と
跛
(
びつこ
)
をひいて歩いたものだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
郵便切手を集める——といふと、何だか子供
染
(
じ
)
みた事のやうに思ふものが多い。また実際
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
の子供には切手を集めるに夢中になつて、日本人が
偶
(
たま
)
に故国の郵便切手でも呉れてやると
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「
不味
(
まづ
)
いね。
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
の戦地ででもなくつちや、こんな珈琲は飲めないよ。」鼠骨氏はたつた今欧羅巴の戦場から来たやうな表情をして、
少僮
(
ボオイ
)
の顔を見た。「ところが、
生憎
(
あいにく
)
ここは日本でね。」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
アルマ・グルツク女史といへば米国で名高い
高調子の歌手
(
ソプラノ・シンガア
)
で、
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
の本場
仕込
(
しこみ
)
でなくて、グランド・オペラの一流株になつたのは、女史が
皮切
(
かはきり
)
だといふ、米国ではちやきちやきの
歌手
(
うたひて
)
である。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“欧羅巴”の意味
《固有名詞》
欧羅巴(ヨーロッパ)
ヨーロッパの日本語による漢字表記。
(出典:Wiktionary)
“欧羅巴(ヨーロッパ)”の解説
ヨーロッパ(ポルトガル語・nl: Europa )は六大州の一つ。漢字表記は欧羅巴であり欧州(おうしゅう)とも呼ぶ。省略する場合は欧の一字を用いる。
(出典:Wikipedia)
欧
常用漢字
中学
部首:⽋
8画
羅
常用漢字
中学
部首:⽹
19画
巴
漢検準1級
部首:⼰
4画
“欧羅巴”で始まる語句
欧羅巴辺