“少僮”の読み方と例文
読み方割合
ボオイ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「へへへ……」少僮(ボオイ)は口を歪めたまゝ、珈琲皿を受取つてなかを覗き込んで見た。不味い珈琲はたつた一雫(しづく)も残つて居なかつた。
「不味(まづ)いね。欧羅巴(ヨーロツパ)の戦地ででもなくつちや、こんな珈琲は飲めないよ。」鼠骨氏はたつた今欧羅巴の戦場から来たやうな表情をして、少僮(ボオイ)の顔を見た。「ところが、生憎(あいにく)ここは日本でね。」
暫くすると、少僮(ボオイ)は珈琲を持つて来た。鼠骨氏は鼠のやうな口もとをして匙(さじ)を含んだ。そして湯気の立つた珈琲皿をかちかち鳴らしながら、漸(やつ)と一杯を啜(すゝ)つてしまふと、指を立てて少僮(ボオイ)を呼んだ。