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格子窓
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こうしまど
ふりがな文庫
“
格子窓
(
こうしまど
)” の例文
その家は、オランダから持ってきた黄色い小さな
煉瓦
(
れんが
)
で建てられ、
格子窓
(
こうしまど
)
があって、正面は
破風
(
はふ
)
造りで、棟には風見がのっていた。
リップ・ヴァン・ウィンクル:ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
中六番町
(
なかろくばんちょう
)
の家を引き払おうという二三日ぐらい前の夜半に盗賊がはいって、玄関わきの
書生部屋
(
しょせいべや
)
の
格子窓
(
こうしまど
)
を切り破って侵入した。
蒸発皿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
襤褸
(
ぼろ
)
商人の家の二階の
格子窓
(
こうしまど
)
の前の屋根の上に
反古籠
(
ほごかご
)
が置いてあって、それが格子窓にくくりつけてある。何のためか分らぬ。
車上の春光
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
机の前には
格子窓
(
こうしまど
)
がある、——その窓から外を見ると、向うの
玩具問屋
(
おもちゃどんや
)
の前に、
半天着
(
はんてんぎ
)
の男が自転車のタイアへ、ポンプの空気を押しこんでいた。
お律と子等と
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
もし他の者がそういう地位に立ったら、テナルディエにもらった綱とこれからはいるべき第一の
地牢
(
ちろう
)
の
格子窓
(
こうしまど
)
とに、おそらく
漠然
(
ばくぜん
)
と思いを
馳
(
は
)
せたであろう。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
▼ もっと見る
聞いて
格子窓
(
こうしまど
)
の外からおかしくてたまらないといったように、いとも朗らかにうち笑ったのは名人右門です。
右門捕物帖:26 七七の橙
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
宗吾郎が、いよいよ
直訴
(
じきそ
)
を決意して、雪の日に旅立つ。わが家の
格子窓
(
こうしまど
)
から、子供らが顔を出して、別れを惜しむ。ととさまえのう、と口々に泣いて父を呼ぶ。
父
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
博士は、帆村探偵と正太少年とを放りこんである
土牢
(
つちろう
)
の前に、そっと近づいた。そして小さい
格子窓
(
こうしまど
)
のところへよった。かすかな豆電球がともっている土牢であった。
人造人間エフ氏
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その議事堂の
格子窓
(
こうしまど
)
からは、そのむかし
皇帝
(
こうてい
)
の
戴冠式
(
たいかんしき
)
のときにあぶり肉にされて、人々のご
馳走
(
ちそう
)
にされた、角のついたままの
牡牛
(
おうし
)
の
頭蓋骨
(
ずがいこつ
)
が、いまもなお
突
(
つ
)
きでているのですが、しかし
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
こう云って蔀君は先きに立って、「御免なさい、御免なさい」を繰り返しながら、平手で人を分けるようにして、入口と反対の側の、
格子窓
(
こうしまど
)
のある方へ行く。僕は黙って跡に附いて行った。
百物語
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
旧共和国の
牢獄
(
ろうごく
)
の一部をなしていて、侯爵夫人の部屋の
格子窓
(
こうしまど
)
に面しているとすでに述べた、あの暗い壁龕の内側から、
外套
(
がいとう
)
にくるまった一人の姿が燈光のあたっているところまで歩み出て
しめしあわせ
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
門の並びに黒い
暖簾
(
のれん
)
をかけた、小さな
格子窓
(
こうしまど
)
の平屋はおれが団子を食って、しくじった所だ。
丸提灯
(
まるぢょうちん
)
に
汁粉
(
しるこ
)
、お
雑煮
(
ぞうに
)
とかいたのがぶらさがって、提灯の火が、
軒端
(
のきば
)
に近い一本の柳の幹を照らしている。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
つらで
啖呵
(
たんか
)
をきるんじゃねえ! この十手が啖呵をおきりあそばすんだ。あれを見ろッ、あそこの
格子窓
(
こうしまど
)
の向こうからのぞいていらっしゃるだんなの顔をみろッ。
右門捕物帖:26 七七の橙
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「一階にある
室
(
へや
)
で、庭の方に
格子窓
(
こうしまど
)
がありますが、それは外から板戸でしめてあります。戸口が二つありまして、一つは修道院に、一つは会堂に続いています。」
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
私はお勝手で夕食の
後仕末
(
あとしまつ
)
をしながら、すっとその気配を背中に感じ、お皿を取落すほど
淋
(
さび
)
しく、思わず
溜息
(
ためいき
)
をついて、すこし伸びあがってお勝手の
格子窓
(
こうしまど
)
から外を見ますと
おさん
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
わしは、雨戸を引かれた、表の
格子窓
(
こうしまど
)
に近づいて、家の内部の様子を
窺
(
うかが
)
った。
夜泣き鉄骨
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
格
常用漢字
小5
部首:⽊
10画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
窓
常用漢字
小6
部首:⽳
11画
“格子”で始まる語句
格子
格子戸
格子縞
格子門
格子口
格子越
格子戸造
格子戸作
格子先
格子組