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根太板
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ねだいた
ふりがな文庫
“
根太板
(
ねだいた
)” の例文
庄太は笑いながら先に立って引っ返すと、なるほど狭い露路のなかは混雑して、二軒の古い長屋は
根太板
(
ねだいた
)
を剥がしている最中であった。
半七捕物帳:56 河豚太鼓
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
蝋燭をかざして
根太板
(
ねだいた
)
の落ちた
土間
(
どま
)
を見下すと、竹の皮の草履が
一足
(
いつそく
)
あるので、其れを
穿
(
は
)
いて、竹の葉を
避
(
よ
)
けて前に進むと、蜘蛛の巣が顔に引掛る。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
三方にある
廃
(
あ
)
れた庭には、夏草が繁って、家も勝手の方は古い板戸が
破
(
こわ
)
れていたり、
根太板
(
ねだいた
)
が
凹
(
へこ
)
んでいたりした。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
彼方此方
(
あちこち
)
と
抜足
(
ぬきあし
)
をして様子を見ると、人も居らん様子で、是から上って畳二畳を明けて
根太板
(
ねだいた
)
を払って、
窃
(
そ
)
っと抜足をして蓋を取って内を覗くと、穴の下は薄暗く
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
むくむくと持上って、
𤏋
(
ぱっ
)
と消えて、下の
根太板
(
ねだいた
)
が、
凸凹
(
でこぼこ
)
になったと思うと、きゃッという声がして、がらがら
轟
(
ごう
)
、ぐわッと、早や、耳が
潰
(
つぶ
)
れて、
四
(
よつ
)
ン
這
(
ば
)
いの例の一件。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
留守中におんつぁんの店は
根太板
(
ねだいた
)
まで引きはがされる程の綿密な捜索を受けてゐた。札幌で営業を停止されたばかりでなく、心あたりの就職の道は悉く杜絶してしまつた。
骨
(新字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
まさか犯人が
根太板
(
ねだいた
)
を破り、畳を上げて這入ったとも考えられませんからね
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そこを通り抜けて、一畳
幅
(
はば
)
に五畳か六畳を長く敷いた
入側
(
いりかわ
)
見たような薄暗い部屋を通ったが、茶の間でもその部屋でも
処〻
(
しょしょ
)
で、
足踏
(
あしぶみ
)
につれてポコポコと
弛
(
ゆる
)
んで浮いている
根太板
(
ねだいた
)
のヘンな音がした。
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
と、
蝋燭
(
ろふそく
)
の火を
下
(
さ
)
げて身を
屈
(
かゞ
)
めた
途端
(
とたん
)
に、
根太板
(
ねだいた
)
の上の或物は
一匹
(
いつぴき
)
の白い
蛇
(
へび
)
に成つて、するすると
朽
(
く
)
ち
重
(
かさな
)
つた
畳
(
たヽみ
)
を
越
(
こ
)
えて
消
(
き
)
え去つた。
刹那
(
せつな
)
、貢さんは
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
尚お姿を隠しておりますと、又仲間共とこそ/\囁きまして、ぽんと畳を二畳揚げて、
根太板
(
ねだいた
)
を
剥
(
は
)
がして仲間体の者が飛下りて、石蓋を払って其の中へ
彼
(
か
)
の大いなる棺桶をずっと入れて
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
兄が
頤
(
おとがひ
)
で示した前の方の
根太板
(
ねだいた
)
の上に、正月の
鏡餅
(
おかざり
)
の様に白い或物が
載
(
の
)
つて居る。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
新吉は
能
(
い
)
い気になりまして、
種々
(
いろ/\
)
な物を持出しては売払い、布団どころではない、
遂
(
つい
)
には
根太板
(
ねだいた
)
まで
剥
(
はが
)
して持出すような事でございますから、お累は泣入っておりますが、三藏は兄妹の
情
(
じょう
)
で
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
根
常用漢字
小3
部首:⽊
10画
太
常用漢字
小2
部首:⼤
4画
板
常用漢字
小3
部首:⽊
8画
“根太”で始まる語句
根太
根太石