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木曾路
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きそじ
ふりがな文庫
“
木曾路
(
きそじ
)” の例文
新字:
木曽路
道ばたの畑の間には赤みがかったむらさき色の桑の実が熟し、秋風の吹くころには山ぐりの落ちる
木曾路
(
きそじ
)
の入口にあたるところです。
力餅
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
熊楠いう、これは我邦に多き駒形明神駒形石(『
木曾路
(
きそじ
)
名所図会』信州塩灘駅条下に
出
(
い
)
づ、『山島民譚集』一参照)
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「それだもんですから、伊那の
贔屓
(
ひいき
)
をしますの——木曾で
唄
(
うた
)
うのは違いますが。——(伊那や高遠へ積み出す米は、みんな
木曾路
(
きそじ
)
の余り米)——と言いますの。」
眉かくしの霊
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
近衛
(
このえ
)
。わごりょうなどは、
木曾路
(
きそじ
)
を廻って帰られたがよかろう。晴々しゅう凱旋する兵とともに、東海道をあるくはおかしかろ。まず、まず、木曾路を上りませ」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
冬の日の
木曾路
(
きそじ
)
嘸
(
さぞ
)
や
御疲
(
おつかれ
)
に御座りましょうが御覧下され
是
(
これ
)
は当所の名誉
花漬
(
はなづけ
)
今年の夏のあつさをも越して今降る雪の
真最中
(
まっさいちゅう
)
、色もあせずに
居
(
お
)
りまする梅桃桜のあだくらべ
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
木曾路
(
きそじ
)
の紅葉を思わせるような深い色の日は、石を載せた
板葺
(
いたぶき
)
の屋根の上にもあった。お種は自分が生れた山村の方まで思いやるように
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「とわれらのとる道は、まず
木曾路
(
きそじ
)
が一番安全であるという意見じゃの」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
木曾路
(
きそじ
)
に入りて
日照山
(
ひでりやま
)
桟橋
(
かけはし
)
寝覚
(
ねざめ
)
後になし
須原
(
すはら
)
の
宿
(
しゅく
)
に
着
(
つき
)
にけり。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
その月の末、平田同門の先輩の中でもことに半蔵には親しみの深い
暮田正香
(
くれたまさか
)
の東京方面から
木曾路
(
きそじ
)
を下って来るという通知が彼のもとへ届いた。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
当時
木曾路
(
きそじ
)
を通過した
尾張
(
おわり
)
藩の家中、続いて
彦根
(
ひこね
)
の家中などがおびただしい同勢で山の上を急いだのも、この海岸一帯の持ち場持ち場を堅めるため
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
木曾路
(
きそじ
)
は明治十二年の初夏を迎えたころで、ホルサムのような内地の旅に慣れないものにとっても快い季節であった。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
駅路時代のなごりともいうべき石を敷きつめた坂道を踏んで、美濃と
信濃
(
しなの
)
の
国境
(
くにざかい
)
にあたる
木曾路
(
きそじ
)
の西の入り口に出た。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
この中学生は、三吉が一緒に
木曾路
(
きそじ
)
を旅した頃から比べると、見違えるほど成人していた。丁寧な口の
利
(
き
)
きようからして、いかにも都会に育った青年らしい。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
前の年、
文久
(
ぶんきゅう
)
二年の夏から秋へかけては、彼もまだ病床についていて、江戸から京都へ向けて
木曾路
(
きそじ
)
を通過した
長州侯
(
ちょうしゅうこう
)
をこの宿場に迎えることもできなかったころだ。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
中央線の
落合川
(
おちあいがわ
)
駅まで出迎えた太郎は、村の人たちと一緒に、この私たちを待っていた。
木曾路
(
きそじ
)
に残った冬も
三留野
(
みどの
)
あたりまでで、それから西はすでに花のさかりであった。
嵐
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
木曾路
(
きそじ
)
はすべて山の中である。あるところは
岨
(
そば
)
づたいに行く
崖
(
がけ
)
の道であり、あるところは数十間の深さに臨む木曾川の岸であり、あるところは山の尾をめぐる谷の入り口である。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「ええ、
蠅
(
はえ
)
だの、
蚋
(
ぶよ
)
だの……そういうものは
木曾路
(
きそじ
)
の名物です。
産馬地
(
うまどこ
)
の
故
(
せい
)
でしょうね」
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
あの人たちに見せたらおそらく驚くであろうほどの
木曾路
(
きそじ
)
の変わり方である。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
神坂村から木曾福島の町まで十二里です。
木曾路
(
きそじ
)
の深いところです。
力餅
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「暮田さんは、
木曾路
(
きそじ
)
は初めてですか。」
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
曾
部首:⽈
12画
路
常用漢字
小3
部首:⾜
13画
“木曾”で始まる語句
木曾
木曾川
木曾街道
木曾谷
木曾福島
木曾駒
木曾義仲
木曾風
木曾馬
木曾殿