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昔
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かみ
ふりがな文庫
“
昔
(
かみ
)” の例文
今日は赤坂八百勘にて、その
昔
(
かみ
)
の同窓生が、忘年会の催しありとて、澄が方へも、かねてその案内あり。午後五時よりとの触れ込なれど。
したゆく水
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
「陛下には、なおその
昔
(
かみ
)
の盟をお忘れありませんか。不肖も、関羽の仇を報ぜぬうちは、いかなる富貴も栄爵も少しも心の楽しみとはなりません」
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吾
(
われ
)
、
毛虫
(
けむし
)
たりし時、
醜
(
みにく
)
かりき。吾、
蝶
(
てふ
)
となりて
舞
(
ま
)
へば
人
(
ひと
)
美
(
うつく
)
しと
讃
(
ほ
)
む。人の美しと云ふ吾は、
曩
(
その
)
昔
(
かみ
)
の醜かりし毛虫ぞや。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
大津は梅子の案内で久しぶりに富岡先生の居間、即ち彼がその
昔
(
かみ
)
漢学の
素読
(
そどく
)
を授った
室
(
へや
)
に通った。無論大学に居た時分、一夏帰省した時も
訪
(
と
)
うた事はある。
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
そして神秘な古典の物語りを思い出し、ありし
昔
(
かみ
)
の日の幾多重ねた争闘の人間に与えし歴史を憶う……
聖堂の近くを過ぐる
(新字新仮名)
/
今野大力
(著)
▼ もっと見る
我れより
其邸
(
そこ
)
を訪はんは見る目かぐ鼻うるさし、此車にて今よりと能書の薄ずみ其
昔
(
かみ
)
ならば魂も消えぬべし、これ見よおそよ、波崎さまは相變らずお利口なりとて
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その
昔
(
かみ
)
、よろこび、そは
詩
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
昔
(
かみ
)
の日は皆空しきに
青き蜜柑
(新字旧仮名)
/
森川義信
(著)
その
昔
(
かみ
)
、いかなる王侯が居を構えていたものか、規模広大な山城であるが、
山嶂
(
さんしょう
)
の
塁壁
(
るいへき
)
望楼
(
ぼうろう
)
はすべて風化し、わずかに
麓門
(
ろくもん
)
や一道の
石階
(
せっかい
)
などが、修理されてあるかに見える。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そしてただ
滄州
(
そうしゅう
)
の片ほとりに、その
昔
(
かみ
)
の庭園や
館
(
やかた
)
の美に、かすかなる
金枝玉葉
(
きんしぎょくよう
)
の家の名残りを
保
(
たも
)
ち、地方人の畏敬と、あるじの徳望とによって、なお門戸に、いくたの客を養い
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「もしやその
昔
(
かみ
)
の、
小右京
(
こうきょう
)
さまでございませぬか」
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昔
常用漢字
小3
部首:⽇
8画
“昔”を含む語句
疇昔
往昔
昔日
昔語
古昔
今昔
昔者
昔話
昔時
昔噺
今昔物語
在昔
昔人
其昔
昔馴染
大昔
一昔
昔年
昔代
昔譚
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