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旅人宿
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はたごや
ふりがな文庫
“
旅人宿
(
はたごや
)” の例文
かゝる時、かゝる場所に、一人の知人なく、一人の話相手なく、
旅人宿
(
はたごや
)
の窓に倚つて降りしきる秋の雨を眺めることは決して楽しいものでない。
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
急ぎ大坂
渡邊
(
わたなべ
)
橋
紅屋庄藏
(
べにやしやうざう
)
方へぞ着しける此紅屋といふ
旅人宿
(
はたごや
)
は
金比羅
(
こんぴら
)
參りの
定宿
(
ぢやうやど
)
にて常樂院は其夜
主人
(
あるじ
)
の庄藏を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
頂上には
旅人宿
(
はたごや
)
めいた室、
勧工場
(
かんこうば
)
然たる物産陳列所、郵便局、それから中央の奥宮社殿は、本殿、
幣殿
(
へいでん
)
、拝殿の三棟に別れて、社務所、
参籠所
(
さんろうしょ
)
も附属している。
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
それでも悪いから
此処
(
こゝ
)
は
先
(
ま
)
ず此の儘にしなさい、
此家
(
こゝ
)
も
旅人宿
(
はたごや
)
で迷惑をするし、お前も向うの包と取違えたのは
粗忽
(
そこつ
)
で
詮方
(
しかた
)
がないから、先ず此処は控えて居なさい
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
饗す兎も角も
此
(
こゝ
)
は
書入
(
かきいれ
)
の名所なり俗境なりとて
偖
(
さて
)
止むべきかは一杯酌みて浦嶋殿の
近付
(
ちかづき
)
とならんと上の
旅人宿
(
はたごや
)
へいそぎ
酒
(
さけ
)
肴
(
さかな
)
を持來れと命じ
夫
(
それ
)
より寺内を
漫歩
(
そゞろあるき
)
しまた川を眺むるに流を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
▼ もっと見る
多摩川
(
たまがわ
)
の
二子
(
ふたこ
)
の渡しをわたって少しばかり行くと
溝口
(
みぞのくち
)
という宿場がある。その中ほどに
亀屋
(
かめや
)
という
旅人宿
(
はたごや
)
がある。
忘れえぬ人々
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
武「さア
何
(
ど
)
うだ、拙者を賊に落して申訳があるか、もう許さんぞ、
併
(
しか
)
し
此所
(
こゝ
)
は
旅人宿
(
はたごや
)
で、当家には相客もあって迷惑になろうから、此の近辺の
田甫
(
たんぼ
)
に参って成敗致そう、淋しい処まで
行
(
ゆ
)
け」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
はじめしが酒は一時間過てもまだ來ず茶に醉ふてかフラ/\と露伴子は
睡
(
ねぶ
)
り梅花道人は
欠伸
(
あくび
)
するに我は見兼ね太華山人と共に
旅人宿
(
はたごや
)
へ催促と出かけしに
直
(
ぢき
)
に門前にて只今持ち參るの所なりといふ寺も早や興盡きて
寒
(
さぶき
)
を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
その夜七時ごろ町なる
某
(
なにがし
)
という
旅人宿
(
はたごや
)
の若者三角餅の茶店に来たり、今日これこれの客人見えて幸衛門さんに今からすぐご足労を願いますとのことなり。
置土産
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
其一人に導かれ
礫
(
いし
)
多く
燈
(
ともしび
)
暗き町を歩みて二階建の
旅人宿
(
はたごや
)
に入り、妻女の田舎なまりを其儘、愛嬌も心かららしく迎へられた時は、余も思はず微笑したのである。
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
旅人宿
(
はたごや
)
だけに亀屋の店の
障子
(
しょうじ
)
には
燈火
(
あかり
)
が
明
(
あか
)
く
射
(
さ
)
していたが、
今宵
(
こよい
)
は客もあまりないと見えて内もひっそりとして、おりおり
雁頸
(
がんくび
)
の太そうな
煙管
(
きせる
)
で
火鉢
(
ひばち
)
の
縁
(
ふち
)
をたたく音がするばかりである。
忘れえぬ人々
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
旅
常用漢字
小3
部首:⽅
10画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
宿
常用漢字
小3
部首:⼧
11画
“旅人”で始まる語句
旅人
旅人体
旅人根性
旅人風体
旅人用手形帳