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掩
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お
ふりがな文庫
“
掩
(
お
)” の例文
卯平
(
うへい
)
は
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
に
誰
(
たれ
)
がさうしたのか
筵
(
むしろ
)
の
上
(
うへ
)
に
横
(
よこ
)
たへられてあつた。
彼
(
かれ
)
は
少
(
すくな
)
い
白髮
(
しらが
)
を
薙
(
な
)
ぎ
拂
(
はら
)
つて
燒
(
や
)
いた
火傷
(
やけど
)
のあたりを
手
(
て
)
で
掩
(
お
)
うて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
宗近君は突然
椅子
(
いす
)
を立って、机の
角
(
かど
)
まで来ると
片肘
(
かたひじ
)
を上に突いて、甲野さんの顔を
掩
(
お
)
いかぶすように
覗
(
のぞ
)
き
込
(
こ
)
みながら
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お美代は到頭、両手で
掩
(
お
)
うた顔を、お婆さんの布団の端に伏せた。やがて
欷
(
すす
)
り
泣
(
な
)
きは、声にまでなって来た。
蜜柑
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
此れより川を
渉
(
わた
)
りて原野に出でたり。(今の
伏古丹
(
ふしこたん
)
)。
行
(
ゆ
)
く事十丁ばかりにして湿地あり、馬脚を没し
馬腹
(
ばふく
)
に至る。近傍の地には
蘆
(
あし
)
を生じ、其高さは予が馬上にあるの
頭
(
かしら
)
を
掩
(
お
)
うあり。
関牧塲創業記事
(新字新仮名)
/
関寛
(著)
放心
(
うっかり
)
していると、ふわりと
掩
(
お
)
っ
冠
(
かぶ
)
さって来るようなこともしかねないのであった。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
刹那ながらも心の全幅を
掩
(
お
)
うた感覚や、また、もはや忘れられんとして時々、頭の中に顔を出して来るような感情や、感覚が、さらに、一つ作家の作物を読むことによって蘇生されるならば
忘れられたる感情
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
明治三十何年かの有名な御茶の水のおこの殺しが、じき見世物になり、おこのの血だらけの顔を表看板のかわりに幕にかいて張り出してあるのをみて、ひどくおびえ顔を
掩
(
お
)
うて逃げたこともあった。
新古細句銀座通
(新字新仮名)
/
岸田劉生
(著)
そうして、それから受ける打撃の反動として、思い切って三千代の上に、
掩
(
お
)
っ
被
(
かぶ
)
さる様に
烈
(
はげ
)
しく働き掛けたかった。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
さうして、それから受ける打撃の反動として、思ひ切つて三千代の上に、
掩
(
お
)
つ
被
(
かぶ
)
さる様に烈しく
働
(
はたら
)
き掛けたかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
掩
漢検準1級
部首:⼿
11画
“掩”を含む語句
掩隠
掩蓋
上掩
掩護
掩蔽
掩護物
掩蔽物
打掩
貝掩
窓掩
掩殺
掩映
掩撃
掩堡
雨掩
掩々
虚誘掩殺
蔽掩
自恨羅衣掩詩句
掩体壕
...