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惑
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まどい
ふりがな文庫
“
惑
(
まどい
)” の例文
ただ
躊躇
(
ちゅうちょ
)
する事
刹那
(
せつな
)
なるに、虚をうつ悪魔は、思うつぼに
迷
(
まよい
)
と書き、
惑
(
まどい
)
と書き、失われたる人の子、と書いて、すわと云う
間
(
ま
)
に引き上げる。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
蕉門
(
しょうもん
)
の著書といへども十中八、九は
誤謬
(
ごびゅう
)
なり。その精神は必ずしも誤謬ならざるも、その字句はその精神を写す能はずして
後生
(
こうせい
)
の
惑
(
まどい
)
を来す者
比々
(
ひひ
)
皆これなり。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
貴様、運命の鬼が最も
巧
(
たくみ
)
に使う道具の一は『
惑
(
まどい
)
』ですよ。『惑』は
悲
(
かなしみ
)
を
苦
(
くるしみ
)
に変ます。
苦悩
(
くるしみ
)
を更に自乗させます。自殺は決心です。始終
惑
(
まどい
)
のために苦んで居る者に、
如何
(
どう
)
して此決心が起りましょう。
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
出して
大
(
おおい
)
に世の
惑
(
まどい
)
を
釈
(
と
)
こう
平民道
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
起してやらなくっては悪いような、また起しては
身体
(
からだ
)
へ
障
(
さわ
)
るような、
分別
(
ふんべつ
)
のつかない
惑
(
まどい
)
を
抱
(
いだ
)
いて腕組をした。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
世人皆俳句の発達せる今日の心を以て古池の句を
観
(
み
)
る、故に
惑
(
まどい
)
を生ず。
子
(
し
)
今俳句いまだ発達せざる
古
(
いにしえ
)
に身を置きて我言を聴かば、必ずや
疑
(
うたがい
)
を解くことを得ん。客曰く、
唯々
(
いい
)
。
古池の句の弁
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
然
(
しか
)
し今の彼の苦悩は
自
(
みずか
)
ら解く事の出来ない
惑
(
まどい
)
である
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
しかるに近来出来たる活字は無学なる人の
杜撰
(
ずさん
)
に作りしものありと見えて往々
偽字
(
ぎじ
)
を発見する事あり。せめては活字だけにても正しくして世の
惑
(
まどい
)
を増さざるやうしたき者なり。(三月五日)
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
惑
常用漢字
中学
部首:⼼
12画
“惑”を含む語句
誘惑
眩惑
蠱惑
迷惑
思惑
当惑
疑惑
戸惑
魅惑
俗説弁惑
惑溺
蠱惑的
不惑
當惑
惑星
魅惑的
誑惑
途惑
宵惑
妖惑
...