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いろごと
ふりがな文庫
“
情事
(
いろごと
)” の例文
お前さんの
許
(
とこ
)
のような家風で、婿を持たした娘たちと、
情事
(
いろごと
)
をするくらい、下女を
演劇
(
しばい
)
に連出すより、もっと
容易
(
たやす
)
いのは通相場よ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「大の男が、女の子に焦れただけで、さう
脆
(
もろ
)
く死ぬものだらうか。お前は
情事
(
いろごと
)
にかけちや
本阿彌
(
ほんあみ
)
だと言つてるが、どんなものだ」
銭形平次捕物控:319 真珠太夫
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
多分二時を少し廻った時刻でしたが、すると
彼処
(
あそこ
)
に御存知の様に、何んとか言う
情事
(
いろごと
)
の
祠
(
ほこら
)
があるんで、そいつを一寸
拝
(
おが
)
んで行く気になったんです。
白蛇の死
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
情事
(
いろごと
)
に憂身をやつさうなんて、いやはやだ! だが、天も地も一様に真暗になつてしまつたので、悪魔と
妖女
(
ウェーヂマ
)
とのあひだに一体それからどんないきさつが持ちあがつたかは
ディカーニカ近郷夜話 後篇:02 降誕祭の前夜
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
煙草屋の看板娘の
情事
(
いろごと
)
から、横町の犬の喧嘩まで、そっくりこの愚楽老人へつつぬけなのだから、この、こけ猿の騒ぎにこんなに通じているのも、なんのふしぎもないけれども
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
親子が顔をも
赧
(
あか
)
めないで、平気で自分の
情事
(
いろごと
)
を話し合つてゐるのが俳優の家庭である。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
調戯
(
からかい
)
半分に田辺の姉さん達から聞かせられても——兄は商法の用事で小父さんの家へよく出入したから——でも彼は大人の
情事
(
いろごと
)
なぞというそういうことに対して何処を風が吹くかという顔付を
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
蓋
(
けだ
)
し昼の
間
(
うち
)
寐
(
ね
)
るだけに一間の
半
(
なかば
)
を借り受けて、
情事
(
いろごと
)
で工面の悪い、荷物なしの
新造
(
しんぞ
)
が、京町あたりから路地づたいに今頃戻って来るとのこと。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「そう思うのは素人量見で——銭形の親分の前だが、
情事
(
いろごと
)
にかけちゃ、丹波彌八郎や網干の七平の足許にも寄りつけない」
銭形平次捕物控:242 腰抜け彌八
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お琴の態度は、申分なく馴々しく、色つぽくさへあるのですが、唯簡單な
情事
(
いろごと
)
で、八五郎を呼出したのでは無ささうです。
銭形平次捕物控:294 井戸端の逢引
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お孝にお前んの身の上
話
(
はな
)
いて、——何が嬉しい、……俺は二階で聞いて
胆魂
(
きもたま
)
が
煮
(
にえ
)
くり返るに、きゃっきゃっきゃっきゃっと笑うて、
情事
(
いろごと
)
の免許状ようなものを渡いて帰った。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「それくらゐのことなら、念には念を入れて調べてありますよ。
憚
(
はゞか
)
り乍ら。
情事
(
いろごと
)
調べとなると、錢形の親分より、あつしの方が得手で。へツ、へツ」
銭形平次捕物控:215 妾の貞操
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「皆んな申上げてしまひます。隣の部屋で子供達が聽いてゐたし、あの年頃の娘に、
情事
(
いろごと
)
の
内證話
(
ないしよばなし
)
は隱しやうはない」
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
川柳
(
せんりう
)
に良いのがありますよ——若旦那樣と書いたを下女落し——とね、こいつは親分には御存じのねえ
情事
(
いろごと
)
だが」
銭形平次捕物控:247 女御用聞き
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
情事
(
いろごと
)
となると、恐ろしくカンの惡い親分が、今度は當りましたよ。
鞘當
(
さやあて
)
の目當ては、金澤町の平野屋の若旦那金之助——口惜しいがあつしぢやありません」
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ヘエ——ひどい事になったものだね、いずれは
情事
(
いろごと
)
の怨みだろう、——だから
美
(
い
)
い女には生れたくないな」
銭形平次捕物控:078 十手の道
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「何んにもありませんね。尤も、あの下女のお友といふのは出戻りださうで、世帶の苦勞も
情事
(
いろごと
)
の苦勞も
劫
(
こふ
)
が經てゐますから、妙なところへ眼が屆きますよ」
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
情事
(
いろごと
)
となると、恐ろしくカンの悪い親分だが、今度は当りましたよ、鞘当の目当ては、金沢町の平野屋の若旦那金之助——口惜しいがあっしじゃありません」
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「へエ——ひどい事になつたものだね、いづれは
情事
(
いろごと
)
の怨だらう、——だから美い女には生れたくないな」
銭形平次捕物控:078 十手の道
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「大層
改
(
あらた
)
まりやがつたな。金の工面と
情事
(
いろごと
)
の橋渡しは御免だが、外のことなら
大概
(
たいがい
)
のことは引受けるぜ」
銭形平次捕物控:114 遺書の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「大層改まりゃがったな。金の
工面
(
くめん
)
と
情事
(
いろごと
)
の橋渡しは御免だが、外のことなら大概のことは引受けるぜ」
銭形平次捕物控:114 遺書の罪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お粂さんかい、なんだえ、用事ってえのは。滅法忙しいから、
情事
(
いろごと
)
の出入りに口をきくのは御免だよ」
銭形平次捕物控:041 三千両異変
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「何んにもありませんね。もっとも、あの下女のお友というのは出戻りだそうで、世帯の苦労も
情事
(
いろごと
)
の苦労も
劫
(
こう
)
が経て居ますから、妙なところへ眼が届きますよ」
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
格子の外から聲を掛けると、下女のお種が取次に出ました、四十前後の醜い女で、その上出戻りで子供があつて、
情事
(
いろごと
)
よりは溜めることに一心不亂と言つた肌合です。
銭形平次捕物控:286 美男番附
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あの
生
(
なま
)
っ
白
(
ちろ
)
いのが、裏から来て、私の見る前で呼出しの合図なんかしていましたよ、どうせ私は寝たっきりだから、
情事
(
いろごと
)
とは縁のない世界に住んでいると思ったのでしょう。
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お通夜の歸りの
情事
(
いろごと
)
で、こんなことは言ひたくないけれど、人殺しなんかにされちや
叶
(
かな
)
はない
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
撚
(
より
)
を戻したわけでなく、いよ/\手を切る積りで名残りを惜しむため、若旦那を一と晩此処へ泊めたじゃありませんか、お通夜の帰りの
情事
(
いろごと
)
で、こんなことは言い度くないけれど
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「御武家方のことは知らないが、手前ども町人はまず駄目だね。人に知れては悪いに決っている内証の
情事
(
いろごと
)
までも、誰も知ってくれないと心細いから、ツイ匂わしてみたくなる奴さ」
銭形平次捕物控:087 敵討果てて
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「あ、氣味が惡い。人の膝なんかゆすぶりやがつて、金の相談なら引受けるが、
情事
(
いろごと
)
の相談はお門違ひだよ。たつて訊き度かつたら神明樣の境内に居る、白い
髯
(
ひげ
)
の小父さんに訊くが宜い」
銭形平次捕物控:282 密室
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お、気味が悪い。人の膝なんかゆすぶりやがって、金の相談なら引受けるが、
情事
(
いろごと
)
の相談はお
門違
(
かどちが
)
いだよ。たって
訊
(
き
)
きたかったら明神様の
境内
(
けいだい
)
にいる、白い
髯
(
ひげ
)
の
小父
(
おじ
)
さんに訊くが
宜
(
い
)
い」
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「銭形の親分が、あれだけは玉に傷さ、
情事
(
いろごと
)
となると、まるっきり通用しねえ」
銭形平次捕物控:239 群盗
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「錢形の親分の、あれだけは玉に傷さ。
情事
(
いろごと
)
となると、まるつきり通用しねえ」
銭形平次捕物控:239 群盗
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ところで、お前はまだ若い——人の
情事
(
いろごと
)
には、よく氣が廻ることだらうな」
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
八五郎は平次の教訓より、この歪んだ
情事
(
いろごと
)
の方が、遥かに面白そうです。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「おつと合點、どうせ
情事
(
いろごと
)
の
揉
(
も
)
めか、金の怨みでせう。そんな事なら」
銭形平次捕物控:255 月待ち
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「チェッ、叔母さんつきの
情事
(
いろごと
)
なんざ、洒落過ぎて腹も立ちませんね」
銭形平次捕物控:227 怪盗系図
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
大根畑の專次とか言ひましたね、あの
生
(
なま
)
つ
白
(
ちろ
)
いのが、裏から來て、私の見る前で呼出しの合圖なんかしてゐましたよ。どうせ私は
片輪者
(
かたわもの
)
だから、
情事
(
いろごと
)
とは縁のない世界に住んでゐると思つたのでせう。
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
が、これで平次は
漸
(
ようや
)
く自分の築き上げた想像を完全な姿に畫き上げたわけです。
情事
(
いろごと
)
には
疎
(
うと
)
い——と八五郎にからかはれ通しの平次は、そんなつまらぬ逢引の驅け引までは氣が付かなかつたのでせう。
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「へエ、そんな事が、
情事
(
いろごと
)
とかゝはりがあるんですか」
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「錢形の親分も、
情事
(
いろごと
)
出入りには目が利かないネ」
銭形平次捕物控:080 捕物仁義
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
情事
(
いろごと
)
の揉めがあったそうじゃ無いか」
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
情事
(
いろごと
)
の揉めがあつたさうぢやないか」
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
情事
(
いろごと
)
は別だよ、八」
銭形平次捕物控:125 青い帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
情事
(
いろごと
)
は別だよ、八」
銭形平次捕物控:125 青い帯
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“情事”の意味
《名詞》
情事(じょうじ)
男女間の恋愛に関すること。特に、性的関係を伴うもの。情交。
語義1のうち、婚姻制度に反しているないし無関心であるもの。浮気、不倫。
(出典:Wiktionary)
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
事
常用漢字
小3
部首:⼅
8画
“情事”で始まる語句
情事好