徳島とくしま)” の例文
明治めいぢ三十五ねんはるぐわつ徳島とくしまり、北海道ほくかいだう移住いぢゆうす。これよりき、四男しなん又一またいちをして、十勝國とかちのくに中川郡なかがはごほり釧路國くしろのくに足寄郡あしよろごほりながるゝ斗滿川とまむがはほとり牧塲ぼくぢやう經營けいえいせしむ。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
讃州さんしゅう丸亀まるがめ京極きょうごく阿波あわ徳島とくしま蜂須賀はちすか、姫路の本多、伊予の松平など、海には兵船をつらね、国境には人数を繰出くりだし、この赤穂領を長城ちょうじょうの壁のように囲んで、やじり砲筒つつを御家中へ向けている
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夏になると徳島とくしまからやって来た千金丹せんきんたん売りの呼び声もその一つである。
物売りの声 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
前日ぜんじつみそか、阿波あは徳島とくしまから出京しゆつきやうした、濱野英二はまのえいじさんがけつけた。英語えいご教鞭けうべんる、神田かんだ三崎町みさきちやう第五中學だいごちうがく開校式かいかうしきのぞんだが、小使こづかひ一人ひとりはりひしがれたのとちがひに逃出にげだしたとふのである。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)