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弥撒
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ミサ
ふりがな文庫
“
弥撒
(
ミサ
)” の例文
旧字:
彌撒
「Mass(
弥撒
(
ミサ
)
)と acre(
英町
(
エーカー
)
)だよ。続けて読んで見給え。信仰と富貴が、
Massacre
(
マッサカー
)
——虐殺に化けてしまうぜ」
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
ある日曜日に彼は、サン・スュルピス会堂に行き、小さい時いつも
伯母
(
おば
)
から連れてこられたそのヴィエルジュ礼拝堂で
弥撒
(
ミサ
)
を聞いた。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
朝、五時と六時との間に、必ず礼拝が一回行われ、この早朝の
弥撒
(
ミサ
)
には、老いさらばえた男女が、頑丈な親類の者に背負われて来る。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
昨夜
(
ゆうべ
)
のことが気がかりなので、教会堂へ行っても上の空で
起
(
た
)
ったり膝まずいたりして、
弥撒
(
ミサ
)
もろくろく耳に入らなかったのである。
老嬢と猫
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
三大節、
歌留多
(
かるた
)
会、豆撒き、彼岸、釈迦まつり、
雛
(
ひな
)
と
幟
(
のぼり
)
の節句、七夕の類、クリスマス、復活祭、
弥撒
(
ミサ
)
祭なぞと世界的である。
東京人の堕落時代
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
▼ もっと見る
シューベルトは
歌劇
(
オペラ
)
、
交響曲
(
シンフォニー
)
、
弥撒
(
ミサ
)
、室内楽、
歌曲
(
リード
)
、その他あらゆる形式の作曲をし、かつてその天才の泉の
涸渇
(
こかつ
)
する気色も見せなかった。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
ヤアギチは遅れた
弥撒
(
ミサ
)
に急いで出かけなければならないので、着替えの手伝いをする従卒にぶつぶつ小言を言っているのが隣室から聞こえた。
大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
一八二四年五月七日にヴィーンにおいて『荘厳な
弥撒
(
ミサ
)
曲』と『第九交響曲』とが初演せられた。成功は凱旋的であった。それはほとんど喧騒にまで陥った。
ベートーヴェンの生涯:02 ベートーヴェンの生涯
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
もちろん、この『奇跡』は一時間をいでずして、修道院じゅうにも、また、
弥撒
(
ミサ
)
のために修道院へやって来た世間の人たちの多くにも、知れ渡ってしまった。
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
弥撒
(
ミサ
)
が
了
(
おわ
)
って、なんだか
亢奮
(
こうふん
)
しているような顔のおおい外人達の間に
雑
(
まざ
)
りながら、その教会から出てきた時は、私達もさすがに少しばかり変な気もちになっていた。
木の十字架
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
「
斎室
(
レフェクトアール
)
で食事をすることも、
仕事場
(
アトリエ
)
で働くことも、じぶんの
独房
(
セリュウル
)
にいることも、聖堂で
弥撒
(
ミサ
)
を聴くことも出来ないとすればあなたいったいどこに住んでいるんですか」
葡萄蔓の束
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
また
弥撒
(
ミサ
)
が歌われて人が聖餐を受ければ、それも同様、音楽の目的が達しられたわけです。
クロイツェル・ソナタ:01 クロイツェル・ソナタ
(新字新仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
弥撒
(
ミサ
)
を行ふ間は、わが心自づと強く、身も
緊
(
しま
)
つて、尊い葡萄酒の
輝
(
かゞやき
)
は眼に満ちわたり、聖なる
御油
(
みあぶら
)
に思も潤ふが、このわが廊堂の人げない処へ来ると、此世の
疲
(
つかれ
)
に
崩折
(
くづを
)
れて、
跼
(
くゞ
)
まるとも
構
(
かまひ
)
ない。
法王の祈祷
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
詣づらく朝の
弥撒
(
ミサ
)
にし毛の
紅
(
あか
)
き
産子
(
うぶご
)
抱
(
だ
)
き来て母貧しかり
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そしてそういう場合には、丁重に
弥撒
(
ミサ
)
の勤めに従う。それから、タンタルス(訳者注 永久の飢渇に処せられし神話中の人物)
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
それから
三月
(
みつき
)
ほどして、ある日オーレンカは昼のお
弥撒
(
ミサ
)
から、しょんぼりと、大喪の服に身をつつんで家路を辿っていた。
可愛い女
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
彼の大きい作品の或るものの中に——全体が同一のモチーフの上に建てられているハ調の
弥撒
(
ミサ
)
曲の中に人がそれを気づいたのはもうずっと以前からのことである。
ベートーヴェンの生涯:06 付録 ベートーヴェンへの感謝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
弥撒
(
ミサ
)
等を見ては“Diablo simulanti Christum”といわざるを得なかった。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
毎朝欠かさずに
弥撒
(
ミサ
)
へやって来た老嬢が、この頃ぱったり顔を見せなくなったのを不審に思って、彼女の家へ訪ねてゆくと、近所の人達も戸口のところへ駆けて来て
老嬢と猫
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
美しく澄み渡った暖かい晴朗な
日和
(
ひより
)
であった。それは八月の末のことであった。長老との会見は昼の
弥撒
(
ミサ
)
のすぐあと、だいたい十一時半ごろということに決まっていた。
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
「殆ど入らっしゃいませんが。……大抵、神父様お一人で毎日のお
弥撒
(
ミサ
)
をなさいます」
風立ちぬ
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
その右手のものは、クェーカー宗徒の服装をした
英蘭土
(
イングランド
)
地主が所領地図を拡げ、手に図面用の
英町尺
(
エーカーざし
)
を持っている構図であって、左手のものには、
羅馬
(
ローマ
)
教会の
弥撒
(
ミサ
)
が描かれてあった。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
バッハの全作品中にも、「
弥撒
(
ミサ
)
ロ短調」は厳然としてエヴェレストの観を呈する。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
……
鯨骨
(
ほね
)
入りの窮屈な
胸衣
(
コルセ
)
をつけて、ジュウル・ヴェルヌの教訓小説を読んだり、お
弥撒
(
ミサ
)
を受けに行ったりしていました。……でも、やっぱり駄目でした。……あたしは、フランス人ではない
キャラコさん:05 鴎
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
弥撒
(
ミサ
)
過ぎぬ修道院裏は毛の紅きたうもろこしの一面の風
海阪
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
『とにかく、私が行くから。』
弥撒
(
ミサ
)
がすんでからあたしは、あの人が娘といっしょに教会堂から出るのを見たわ、それから辻馬車に乗る所も。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
翌くる朝の六時に、老嬢が
弥撒
(
ミサ
)
に出かけるときになっても、プセットは姿を見せなかった。
老嬢と猫
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
きのう追分に来たという
神保
(
じんぼ
)
光太郎君と連れ立って、他に二三人の学生同伴で、日曜日の朝、ひょっくり軽井沢に現われ、その教会の
弥撒
(
ミサ
)
に参列しないかと私を誘いに来てくれたので
木の十字架
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
長い長い朝勤めがすむと、
讃祷
(
さんとう
)
がそれに続き、それから
弥撒
(
ミサ
)
、謝恩の礼拝。……
大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「荘厳
弥撒
(
ミサ
)
」と「第九交響曲」は、ベートーヴェンの最後の二大傑作であった。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
『自分は「すべて」の代わりに、
弥撒
(
ミサ
)
へだけ顔を出すようなことはできない』
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
楽譜出版所に大きい借金をしているし、作曲を出しても金は入ってこなかった。予約注文で出した『荘厳な
弥撒
(
ミサ
)
曲』の譜は七人しか注文者がなかった。(その中に音楽家は一人もいなかった
(56)
。
ベートーヴェンの生涯:02 ベートーヴェンの生涯
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
そして日曜日の
弥撒
(
ミサ
)
の後に、村の男や女や子供やすべての人々が、その人の畑に行って刈り入れをしてやり、
藁
(
わら
)
や穀物を納屋へ納めてやります。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
日曜日の
弥撒
(
ミサ
)
に、ドイツ人もフランス人も、イタリイ人も、それからまたポオランド人、スペイン人などまで一しょくたに集まってくる、旧教の聖パウロ教会なんぞは、そんな
勤行
(
ごんぎょう
)
をしている間
木の十字架
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
彼は日曜日には必ず低唱
弥撒
(
ミサ
)
を聞きに教会へ出かけて行った。いたる所に競争心をかぎつけるその地方の一代議士は、やがて彼の信仰に不安を覚え出した。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
二人は一七九〇年七月十四日に練兵場で
同盟大会
(
フェデラシオン
)
の
弥撒
(
ミサ
)
祭をあげたのであるが、タレーランは司教として弥撒をとなえ、ルイは補祭としてそれに働いたのだった。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
町の人たちがやがて夜中の
弥撒
(
ミサ
)
のためにそこを通るので、それらの露店は、紙でこしらえた漏斗形の台の中にともされた
蝋燭
(
ろうそく
)
の光で明るく照らされていた、そして
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
夜半の
弥撒
(
ミサ
)
もとなえられ、夜食も終わり、酒飲みの連中も立ち去ってしまい、酒場の戸も閉ざされ、その天井の低い広間にも人がいなくなり、火も消えてしまったが
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
彼女が
弥撒
(
ミサ
)
を聞きに来るのはこの会堂へではありませんか。——もうきません。——彼女はまだこの家に住んでいますか。——移転しました。——どこへ行きましたか。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
リュクサンブールの園の最も人の少ない道に彼女を伴い、また日曜日には、ごく遠いのを好都合としていつもサン・ジャック・デュ・オー・パ会堂の
弥撒
(
ミサ
)
に連れて行った。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
弥撒
(
ミサ
)
の書に星印がある所では、ちょっと歌をやめて「イエス・マリア・ヨセフ」と低音に言う。死人の祭式には、女声の最低の音で歌うので、いかにも悲痛な効果をきたす。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
“弥撒”の意味
《名詞》
ミサ。
(出典:Wiktionary)
弥
常用漢字
中学
部首:⼸
8画
撒
漢検準1級
部首:⼿
15画
“弥撒”で始まる語句
弥撒旗
弥撒書
弥撒集