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ばっか
ふりがな文庫
“
幕下
(
ばっか
)” の例文
かくて、民の平和をながめたうえで、伊那丸をはじめ
幕下
(
ばっか
)
の人々、一千の
軍兵
(
ぐんぴょう
)
、おもいおもいに
屯
(
たむろ
)
をかまえ、はじめて朝の兵糧をとった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それで彼らは自分たちの方の
幕下
(
ばっか
)
のものを糾合し遊説して二百人からの
人数
(
にんず
)
をこしらえまして、その組合というものを組織したのであった。
幕末維新懐古談:47 彫工会の成り立ちについて
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
天統
(
てんとう
)
の末年に、彼は官命によって、河の堤を築くことになったが、その工事中、
幕下
(
ばっか
)
のものに昔話をして、彼は涙をながした。
中国怪奇小説集:05 酉陽雑爼(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
単于
(
ぜんう
)
の
幕下
(
ばっか
)
には、
李陵
(
りりょう
)
のほかにも漢の
降人
(
こうじん
)
が幾人かいた。その中の一人、
衛律
(
えいりつ
)
という男は軍人ではなかったが、
丁霊王
(
ていれいおう
)
の位を
貰
(
もら
)
って最も重く単于に用いられている。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
敵味方
相対
(
あいたい
)
して
未
(
いま
)
だ兵を
交
(
まじ
)
えず、早く
自
(
みず
)
から
勝算
(
しょうさん
)
なきを
悟
(
さと
)
りて
謹慎
(
きんしん
)
するがごとき、表面には官軍に向て
云々
(
うんぬん
)
の口実ありといえども、その内実は徳川政府がその
幕下
(
ばっか
)
たる二
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
あまつさえ
後藤宙外
(
ごとうちゅうがい
)
は早稲田を出ると紅葉
幕下
(
ばっか
)
に参じ、硯友社の客将として主宰する『新著月刊』を硯友社の
新版図
(
しんはんと
)
に献じた。当時の紅葉は四方の
書肆
(
しょし
)
文人来貢すという勢いであった。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
けれど大塔ノ宮の
幕下
(
ばっか
)
は、これをゆゆしい問題とし、恨みにとった。「足利こそは」と、以後は何かにつけ、丸に二引の紋をべつな眼で見た。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さすがに衛青にはこの老将をいたわる気持はあったのだが、その
幕下
(
ばっか
)
の一
軍吏
(
ぐんり
)
が
虎
(
とら
)
の
威
(
い
)
を借りて李広を
辱
(
はずか
)
しめた。憤激した老名将はすぐその場で——陣営の中で
自
(
みずか
)
ら首
刎
(
は
)
ねたのである。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
宮の
候人
(
こうじん
)
、
殿
(
でん
)
ノ法印良忠は、大塔
幕下
(
ばっか
)
第一の羽振り者だが、神泉苑にちかい六角の彼のやしきも、宏大なこと、世をも人をも恐れないものがあった。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なぜと申しても、
小太郎山
(
こたろうざん
)
の
砦
(
とりで
)
には、
伊那丸
(
いなまる
)
の
幕下
(
ばっか
)
、
小幡民部
(
こばたみんぶ
)
、また、
頭領
(
かしら
)
を親の
仇
(
かたき
)
とねらっている
咲耶子
(
さくやこ
)
などが、きびしく
裾野
(
すその
)
を見張っております
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
伊那丸
(
いなまる
)
をはじめ、
幕下
(
ばっか
)
の面々、また
竹童
(
ちくどう
)
も
咲耶子
(
さくやこ
)
も、
塔
(
とう
)
の一点に
眸
(
ひとみ
)
をあつめ、ハラハラしながら鳴りをしずめた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だがそれを、清水寺へ納めたすぐあとでは——もう自己の分身のような直義へも、
幕下
(
ばっか
)
の諸将へも、ゆめ、そんな本意は、顔の
隅
(
すみ
)
にも出しておけなかった。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「貴公たちは、木曾義仲の
幕下
(
ばっか
)
として、
京師
(
けいし
)
に入り、われらは、頼朝公の東国兵と共に、平家の本拠をついて都へなだれ入った。——たしかあの年だったかなあ」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そしてあらゆる苦心と手引を経て、松永久秀の
幕下
(
ばっか
)
にいる父の
讐敵
(
しゅうてき
)
坂上主膳と出会うことができた。
剣の四君子:03 林崎甚助
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「先夜とらえた群盗の
首魁
(
しゅかい
)
が、大塔ご
幕下
(
ばっか
)
の者とわかれば、なおさら以て、厳罰に付すべきで、それをゆるしなどしては、治安もくそもありません。ご粛正も空念仏に帰しまする」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「三郎盛綱どのか。珍らしい珍らしい、元の木曾の
幕下
(
ばっか
)
太夫房
覚明
(
かくみょう
)
じゃ」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いえ、
仰
(
お
)
っしゃったのは、ご
幕下
(
ばっか
)
のお方で……。すると、おん大将の新田殿は、それを聞いて橋の途中からお戻りになり、たいそうご機嫌のわるいお声で、お侍たちを叱ッておいでられました」
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が容易には、
幕下
(
ばっか
)
としてゆるさぬふうが見えるので、光秀はまた
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宮のご
幕下
(
ばっか
)
とは。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“幕下”の解説
幕下(まくした)は、大相撲の番付上の階級。
6つある番付上の階級(幕内・十両・幕下・三段目・序二段・序ノ口)の内、上から3番目の階級である。
(出典:Wikipedia)
幕
常用漢字
小6
部首:⼱
13画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“幕下”で始まる語句
幕下共