“衛律”の読み方と例文
読み方割合
えいりつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
立政は、衛律えいりつをもって完全に胡人こじんになり切ったものと見做みなして——事実それに違いなかったが——その前では明らさまに陵に説くのをはばかった。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
単于ぜんう幕下ばっかには、李陵りりょうのほかにも漢の降人こうじんが幾人かいた。その中の一人、衛律えいりつという男は軍人ではなかったが、丁霊王ていれいおうの位をもらって最も重く単于に用いられている。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
数旬ののちようやく蘇武の身体が恢復かいふくすると、例の近臣衛律えいりつをやってまた熱心に降をすすめさせた。衛律は蘇武が鉄火の罵詈ばりい、すっかり恥をかいて手を引いた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)