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帆桁
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ほげた
ふりがな文庫
“
帆桁
(
ほげた
)” の例文
渦巻をぐるぐるまわるたびに船は樽やそのほか船の
帆桁
(
ほげた
)
や
檣
(
マスト
)
のようなもののそばを通るのですが、そういうような多くのものが
メールストロムの旋渦
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
この船は、大きさ八百トンのシップ型で、甲板から、空高くつき立った、三本の太い帆柱には、五本ずつの長い
帆桁
(
ほげた
)
が、とりつけてあった。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
綱引きやら
闘鶏
(
ハーネンカンプ
)
——これは二人が
帆桁
(
ほげた
)
の上へ向かい合いにまたがって、
枕
(
まくら
)
でなぐり合って落としっくらをするのである。
旅日記から
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
ふたりは
前檣
(
ぜんしょう
)
の下へきて、その
破損
(
はそん
)
の
個所
(
かしょ
)
をあらためてみると、帆は上方のなわが
断
(
き
)
れているが、下のほうだけがさいわいに、
帆桁
(
ほげた
)
にむすびついてあった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
あの巨大なる
梁
(
はり
)
は
帆桁
(
ほげた
)
である、あの目の届く限り長く地上に横たわっている大きな木の円柱は
大檣
(
ほばしら
)
である。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
▼ もっと見る
帆桁
(
ほげた
)
は水にもぐっては出、出てはもぐり、
舳
(
へさき
)
は波に埋まっているといってよいほどだった。ときどき、大波がのしかかってきて、船をうちまかしてしまうかとも見えた。
船旅
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
余裕のない、せつぱつまつた、云はば
半
(
なかば
)
吹
(
ふ
)
き折られた
帆桁
(
ほげた
)
が、風のすぎた後で、僅に残つてゐる力をたよりに、元の位置に返らうとする、あの止むを得ない「静に」です。
猿
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
帆桁
(
ほげた
)
のような水夫さんか、手の白いボウイさんか、それとも黒輝石みたいな
印度
(
インド
)
の
釜たき
(
ファイアマン
)
さん? どんなのが一番好きでしたっけ? わたしの可愛いお猫さんのように、さ
踊る地平線:08 しっぷ・あほうい!
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
霧が
帆桁
(
ほげた
)
にからまりながら湯気のように流れて来た。女は煙草に火を
点
(
つ
)
けた。石垣に縛られた船が波に揺れるたびごとに、舷名のローマ字を
瓦斯燈
(
ガスとう
)
の光りに代る代る浮き上らせた。
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
べか舟というのは一人乗りの平底舟で、多く貝や海苔採りに使われ、笹の葉のような軽快なかたちをしてい、小さいながら中央に
帆桁
(
ほげた
)
もあって、小さな三角帆を張ることができた。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「
帆桁
(
ほげた
)
の端に吊り下げてやったら素敵に似合いましょうな。」と船長が答えた。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
帆はすっかりおろしてありましたが、
帆桁
(
ほげた
)
のいくつもついたマストが三本立っていて、その頂上からたくさんの綱が、
蜘蛛
(
くも
)
の巣のように張ってあって、
縄梯子
(
なわばしご
)
のようなものもかかっています。
新宝島
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その中を、
渚
(
なぎさ
)
では
法螺
(
ほら
)
貝が鳴り渡り、土人どもは、
櫂
(
かい
)
や
帆桁
(
ほげた
)
に飛びついた。
紅毛傾城
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
こんなことは軍艦の
帆桁
(
ほげた
)
から下りるより、ずっとやさしいことでした。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そこで、それまで、
帆桁
(
ほげた
)
へ尻尾をまきつけて、
倒
(
さかさま
)
にぶら下りながら、
私
(
ひそか
)
に船中の
容子
(
ようす
)
を窺つてゐた悪魔は、早速姿をその男に変へて、朝夕フランシス上人に、給仕する事になつた。
煙草と悪魔
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
べか舟というのは一人乗りの平底舟で、多く貝や
海苔
(
のり
)
採りに使われ、
笹
(
ささ
)
の
葉
(
は
)
のような軽快なかたちをしてい、小さいながら中央に
帆桁
(
ほげた
)
もあって、小さな三角帆を張ることができた。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
円材、
帆桁
(
ほげた
)
、木材、大きな板、部屋の戸などを海に投げこむと、波は、すうっと、岩まで運んでくれる。岩の上の人たちは、それをひろって、うらの港で、せっせと三角筏に組み立てた。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
ふたりはようやくそれをつかんで、下から四、五尺までの高さに
帆桁
(
ほげた
)
をおろし、帆の上端を
甲板
(
かんぱん
)
にむすびつけた。これで船は風に対する
抵抗力
(
ていこうりょく
)
が
減
(
げん
)
じ、
動揺
(
どうよう
)
もいくぶんか減ずるようになった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
しかも
帆桁
(
ほげた
)
は朽ち船員は死に絶えても、嵐と
凪
(
なぎ
)
を越え、七つの海を
漂浪
(
さすら
)
い行くと云われるのだが、その身は生とも死ともつかず、
永劫
(
えいごう
)
の呪縛にくくられている
幽霊船長
(
ファンダーデッケン
)
と——きしみ合う二つの車輪
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
龍睡丸の
帆桁
(
ほげた
)
である。これはいいものが流れついたと、一同はよろこんだ。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
それに負けじとドノバンもグロースも
帆桁
(
ほげた
)
を運んだ。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
帆
常用漢字
中学
部首:⼱
6画
桁
常用漢字
中学
部首:⽊
10画
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帆桁索