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こどもごころ
ふりがな文庫
“
小児心
(
こどもごころ
)” の例文
私は今でも
現
(
うつつ
)
ながら不思議に思う。昼は見えない。
逢魔
(
おうま
)
が時からは
朧
(
おぼろ
)
にもあらずして
解
(
わか
)
る。が、夜の裏木戸は
小児心
(
こどもごころ
)
にも遠慮される。
絵本の春
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私は
小児心
(
こどもごころ
)
に、父が戦争に行っていることが、非常に誇りであり、遊び友達の中で、肩身が広かった。
戦争雑記
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
小児心
(
こどもごころ
)
に取って返したのが
丁
(
ちょう
)
ど
幸
(
さいわい
)
と、橋から
渡場
(
わたしば
)
まで
行
(
ゆ
)
く間の、あの、
岩淵
(
いわぶち
)
の岩は、人を隔てる医王山の
一
(
いち
)
の
砦
(
とりで
)
と言っても
可
(
よ
)
い。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(おお、
寒
(
さむ
)
、寒。)と不作法な大きな声で、アノ尼様がいったのが聞えると、母様が
立停
(
たちどま
)
って、なぜだか顔の色をおかえなすったのを、私は
小児心
(
こどもごころ
)
にも覚えている。
清心庵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あとで聞くと、
小児心
(
こどもごころ
)
にもあまりの
嬉
(
うれ
)
しさに、この
一幅
(
いっぷく
)
の春の海に対して、
報恩
(
ほうおん
)
の
志
(
こころざし
)
であったという。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
と小さな声して
言聞
(
いいき
)
かせた。織次は
小児心
(
こどもごころ
)
にも、その絵を売って
金子
(
かね
)
に代えるのである、と思った。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
其処
(
そこ
)
にこの山があるくらいは、
予
(
かね
)
て聞いて、
小児心
(
こどもごころ
)
にも方角を知っていた。そして
迷子
(
まいご
)
になったか、魔に
捉
(
と
)
られたか、知れもしないのに、
稚
(
ちいさ
)
な者は、
暢気
(
のんき
)
じゃありませんか。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
娘は山賊に捕われた事を、
小児心
(
こどもごころ
)
にも知っていたけれども、
堅
(
かた
)
く
言付
(
いいつ
)
けられて帰ったから、その頃三ヶ国
横行
(
おうこう
)
の
大賊
(
たいぞく
)
が、つい私どもの
隣
(
となり
)
の
家
(
うち
)
へ入った時も、
何
(
なんに
)
も言わないで黙っていました。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小児心
(
こどもごころ
)
には知れないほどだったから、ついぞ遊びに行った事もなければ、時々、門口じゃ、その
※
(
ねえ
)
さんというのの母親に口を利かれる事があっても、こっちは
含羞
(
はにかん
)
で
遁
(
に
)
げ出したように覚えている。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小児心
(
こどもごころ
)
にも朝から気になって、
蚊帳
(
かや
)
の中でも
髣髴
(
ほうふつ
)
と
蚊燻
(
かいぶ
)
しの煙が来るから、続けてその翌晩も聞きに行って、
汚
(
きたな
)
い弟子が
古浴衣
(
ふるゆかた
)
の
膝切
(
ひざぎり
)
な奴を、胸の
処
(
ところ
)
でだらりとした
拳固
(
げんこ
)
の
矢蔵
(
やぞう
)
、片手をぬい、と出し
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
児
常用漢字
小4
部首:⼉
7画
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
“小児”で始まる語句
小児
小児等
小児衆
小児性
小児頭大
小児帯
小児病
小児達
小児瞞
小児科