“一幅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとはば46.9%
いっぷく46.9%
ひとはゞ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一幅ひとはばの赤いともしが、暗夜をかくしてひらめくなかに、がらくたのうずたかい荷車と、曳子ひきこの黒い姿を従えて立っていたのが、洋燈を持ったまま前へ出て
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
とこには遊女の立姿たちすがたかきし墨絵の一幅いっぷくいつ見ても掛けかへられし事なく、その前に据ゑたる机は一閑張いっかんばりの極めて粗末なるものにて
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
かれあわたゞしくまどひらいて、呼吸いきのありたけをくちから吐出はきだすがごとくにつきあふぐ、と澄切すみきつたやまこしに、一幅ひとはゞのむら尾花をばなのこして、室内しつないけむりく。それがいは浸込しみこんで次第しだいえる。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)