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妄
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もう
ふりがな文庫
“
妄
(
もう
)” の例文
わたしは
北京
(
ペキン
)
滞在中、山井博士や牟多口氏に会い、たびたびその
妄
(
もう
)
を破ろうとした。が、いつも反対の
嘲笑
(
ちょうしょう
)
を受けるばかりだった。
馬の脚
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
精進の理想を
妄
(
もう
)
なりとせず、芸術科学の大法を疑はず、又人心に善悪の奮闘
争鬩
(
そうげき
)
あるを、却て進歩の動機なりと
思惟
(
しい
)
せり。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
「だめです。ひとたび
妄
(
もう
)
に
晦
(
くら
)
んだお人には。——いかなる
神占
(
しんせん
)
も耳には
仇事
(
あだごと
)
。つまりは、それが運勢というものでな」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
乃
(
すなわ
)
ち書を鉄幹に贈つて互に歌壇の敵となり我は『
明星
(
みょうじょう
)
』
所載
(
しょさい
)
の短歌を評せん事を約す。けだし両者を混じて同一趣味の如く思へる者のために
妄
(
もう
)
を弁ぜんとなり。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て才子は才を
馳
(
は
)
せ、
妄人
(
もうじん
)
は
妄
(
もう
)
を
恣
(
ほしいいまま
)
にして、空中に楼閣を築き、
夢裏
(
むり
)
に悲喜を
画
(
えが
)
き、
意設筆綴
(
いせつひってつ
)
して、
烏有
(
うゆう
)
の談を
為
(
つく
)
る。或は
微
(
すこ
)
しく
本
(
もと
)
づくところあり、或は全く
拠
(
よ
)
るところ無し。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
諸君もまた全力をあげてわれわれの
妄
(
もう
)
をひらかれんことを希望します。終わりっ。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
その容子の裡には、何となく、現在の自己の勢威を誇って、いまなお播州の一地方に
崛踞
(
くっきょ
)
している者の
妄
(
もう
)
と無能をあわれむような、二つのものが
窺
(
うかが
)
われる。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
答へて曰く、歌俳両者は、必要上その内容を異にしたりとの論の、
妄
(
もう
)
なることは既にこれを言へり。
人々に答ふ
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
ただ俗間
此
(
かく
)
の如きものを発句と
称
(
とな
)
へをる者多き故にその
妄
(
もう
)
を弁ずるのみ。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
あながち愚民の
妄
(
もう
)
とのみはいえまい。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
妄
常用漢字
中学
部首:⼥
6画
“妄”を含む語句
妄想
虚妄
妄執
妄言
妄説
妄念
妄誕
迷妄
妄語
狂妄
誇大妄想狂
譫妄
無妄
弁妄
妄動
妄信
妄論
妄漫
謬妄
妄像
...