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好物
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こうぶつ
ふりがな文庫
“
好物
(
こうぶつ
)” の例文
「何と、
爺
(
じい
)
もそう思うであろうな。もっともその方には恋とは申さぬ。が、
好物
(
こうぶつ
)
の酒ではどうじゃ。」
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
此洋服で、
鍔広
(
つばびろ
)
の麦藁帽をかぶって、塚戸に
酢
(
す
)
を買いに往ったら、小学校
中
(
じゅう
)
の子供が門口に押し合うて不思議な現象を眺めて居た。彼の
好物
(
こうぶつ
)
の中に、
雪花菜汁
(
おからじる
)
がある。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
鶴見は
平生
(
へいぜい
)
の飲物としては
焼酎
(
しょうちゅう
)
を用い、焼酎よりもこの泡盛が何よりの
好物
(
こうぶつ
)
である。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
あの
鬼
(
おに
)
はたいそうお
酒
(
さけ
)
が
好
(
す
)
きで、
名前
(
なまえ
)
まで
酒呑童子
(
しゅてんどうじ
)
といっております。
好物
(
こうぶつ
)
のお
酒
(
さけ
)
を
飲
(
の
)
んで、
酔
(
よ
)
い
倒
(
たお
)
れますと、もう
体
(
からだ
)
が
利
(
き
)
かなくなって、
化
(
ば
)
けることも、にげることもできなくなります。
大江山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「何じゃろ。わからないよ、阿備や。わたしにそんな
好物
(
こうぶつ
)
があるかしら」
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
片肌
(
かたはだ
)
ぬぎに
團扇
(
うちわ
)
づかひしながら
大盃
(
おほさかづき
)
に
泡盛
(
あはもり
)
をなみ/\と
注
(
つ
)
がせて、さかなは
好物
(
こうぶつ
)
の
蒲燒
(
かばやき
)
を
表町
(
おもてまち
)
のむさし
屋
(
や
)
へあらい
處
(
ところ
)
をとの
誂
(
あつら
)
へ、
承
(
うけたまわ
)
りてゆく
使
(
つか
)
ひ
番
(
ばん
)
は
信如
(
しんによ
)
の
役
(
やく
)
なるに、
其
(
その
)
嫌
(
い
)
やなること
骨
(
ほね
)
にしみて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「余り
好物
(
こうぶつ
)
な
方
(
ほう
)
じゃないからね、実は、」
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「寧子よ。あの子の
好物
(
こうぶつ
)
は、何であったかの」
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“好物”の意味
《名詞》
好きなものごと。
好きな食べ物や飲み物。
(出典:Wiktionary)
好
常用漢字
小4
部首:⼥
6画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“好”で始まる語句
好
好奇
好事家
好事
好加減
好悪
好奇心
好々爺
好誼
好餌