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奈何
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いかに
ふりがな文庫
“
奈何
(
いかに
)” の例文
こたびの道づれは
婢
(
はしため
)
一人のみ。例の男仲間は一人だになし。かく膽太く羅馬拿破里の間を
往來
(
ゆきき
)
する女はあらぬならん、
奈何
(
いかに
)
などいへり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
おそのさんの談話の如きは、
固
(
もと
)
より年月日を
詳
(
つまびらか
)
にすべきものに乏しい。わたくしは
奈何
(
いかに
)
して編年の記述をなすべきかを知らない。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
内界は悲恋を
醸
(
かも
)
すの塲なる事を知りながら、われは其悲恋に近より、其悲恋に刺されん事を楽しむ心あるを
奈何
(
いかに
)
せむ。
松島に於て芭蕉翁を読む
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
嗚呼何んたる事ぞ、此傾向にして底止する処なくんば、日本の社会は遂に二十世紀の元禄時代と化するの他は無からん。然らば国家の前途を
奈何
(
いかに
)
せん。
警戒すべき日本
(新字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
何うも御尊父さまの
御腹立
(
ごふくりゅう
)
の処は
予
(
かね
)
て承知致し罷り有るが、実は茂之助殿の儀に就いて
奈何
(
いかに
)
とも
詮術
(
せんすべ
)
有る可からざる処の次第柄に至りまして、何とも申し様も有りません
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
燕王謀って曰く、吾が兵は甚だ
寡
(
すくな
)
く、彼の軍は甚だ多し、
奈何
(
いかに
)
せんと。朱能進んで曰く、
先
(
ま
)
ず張昺謝貴を除かば、
余
(
よ
)
は
能
(
よ
)
く為す無き也と。王曰く、よし、
昺貴
(
へいき
)
を
擒
(
とりこ
)
にせんと。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
思うてここに至るごとに、そぞろに懐旧の
涙
(
なんだ
)
の
禁
(
とど
)
めがたきを
奈何
(
いかに
)
せん。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
(歐洲人は思郷病は山國の民多くこれを
患
(
わづら
)
ふとなせり。)されど又ヱネチアのわが故郷ならぬを
奈何
(
いかに
)
せむ。われは
悵然
(
ちやうぜん
)
として此寺の
屋上
(
やね
)
より降りぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
其故如何となれば、彼は暗々裡に
仏国想
(
フレンチ・アイデア
)
を
担
(
にな
)
ひ入れて、奇抜は以て人を驚かすに足りしかども、遂に純然たる日本想の「一口剣」に及ばざるを
奈何
(
いかに
)
せむ。
「油地獄」を読む:(〔斎藤〕緑雨著)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
奈何
(
いかに
)
といふにその敵手の復た言はざるは、言ふべき理なきがためにあらずして、理あれども敢て言はざるがためにはあらずやと疑ふものもあるべければなり。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
奈何
(
いかに
)
といふにサンタもアヌンチヤタが品性の高尚なると才藝の人に
優
(
すぐ
)
れたるとをば一々認むといひたればなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
然
(
しか
)
れども今の世のありさまは、文を論ずる人に理を説かしむるを
奈何
(
いかに
)
せむ。こはわれ一人の上にはあらじ。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
故
(
ゆゑ
)
奈何
(
いかに
)
といふに、術といふ語には極致を求むるが如き義を含みたればなり。畫は宜しく造化を寫すべし。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「
為政以徳
(
まつりごとをなすにとくをもってすれば
)
、
譬如北辰
(
たとえばほくしんの
)
、
居其所
(
そのところにいて
)
、
而衆星共之
(
しゅうせいのこれにむかうがごとし
)
」というのは、
独
(
ひとり
)
君道を
然
(
しか
)
りとなすのみではない。人は皆
奈何
(
いかに
)
したら衆星が
己
(
おのれ
)
に
共
(
むか
)
うだろうかと工夫しなくてはならない。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
われは心ともなくその
面
(
おもて
)
を見しに、この
女官
(
にょかん
)
はイイダ姫なりき。ここにはそもそも
奈何
(
いかに
)
して。
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
わたくしは蘭軒が初め
奈何
(
いかに
)
して頼菅二氏に
交
(
まじはり
)
を
納
(
い
)
れたかを
詳
(
つまびらか
)
にすること能はざるを
憾
(
うらみ
)
とする。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
夜の舞臺と
緊
(
きび
)
しく使はれ、芝居の化粧部屋に入りてこそ紅粉をも粧ひ、美しき衣をも纒へ、場外にてはひとり身の衣食も足らず勝なれば、親腹からを養ふものはその辛苦
奈何
(
いかに
)
ぞや。
舞姫
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
夜の舞台と
緊
(
きび
)
しく使はれ、芝居の化粧部屋に入りてこそ紅粉をも粧ひ、美しき衣をも纏へ、場外にてはひとり身の衣食も足らず勝なれば、親腹からを養ふものはその辛苦
奈何
(
いかに
)
ぞや。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
茶山は肜日の
旁
(
かたはら
)
に線を加へて「八島戦之後四日也」と註してゐる。しかし屋島の戦は二月であつた。然らば壇浦の戦は
奈何
(
いかに
)
と云ふに、これは又三月二十二日より遅れてゐるやうである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
けふ着きたまひしことなれば、『ピナコテエク』、また美術会の画堂なども、まだ見玉はじ。されどよそにて見たまひし処にて、南
独逸
(
ドイツ
)
の
画
(
え
)
を何とか見たまふ。こたび来たまひし君が目的は
奈何
(
いかに
)
。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
奈
常用漢字
小4
部首:⼤
8画
何
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
“奈何”で始まる語句
奈何云
奈何様
奈何樣
奈何為