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大根河岸
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だいこんがし
ふりがな文庫
“
大根河岸
(
だいこんがし
)” の例文
代助は
顔
(
かほ
)
をしかめて
店
(
みせ
)
を
出
(
で
)
た。
紙包
(
かみゞつみ
)
を
腋
(
わき
)
の
下
(
した
)
に
抱
(
かゝ
)
へた儘、銀座の
外
(
はづ
)
れ迄
遣
(
や
)
つて
来
(
き
)
て、
其所
(
そこ
)
から
大根河岸
(
だいこんがし
)
を
回
(
まは
)
つて、
鍛冶橋
(
かじばし
)
を丸の
内
(
うち
)
へ
志
(
こゝろざ
)
した。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
京橋の
大根河岸
(
だいこんがし
)
あたりだったと思う、鏡花のひいきにしている鳥屋があって、鏡花、
里見
(
さとみ
)
、
芥川
(
あくたがわ
)
、それに私と四人で鳥
鍋
(
なべ
)
を突ッついたことがあった。
文壇昔ばなし
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
河童
(
かつぱ
)
の考証は
柳田国男
(
やなぎだくにを
)
氏の
山島民譚集
(
さんたうみんたんしふ
)
に尽してゐる。
御維新前
(
ごゐしんぜん
)
は
大根河岸
(
だいこんがし
)
の川にもやはり河童が住んでゐた。
雑筆
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その雛段にも連中は
並
(
なら
)
んだから、
魚河岸
(
うおがし
)
とか新場とか、
大根河岸
(
だいこんがし
)
とか、吉原や、各地の盛り場の連中見物、その他、
水魚連
(
すいぎょれん
)
とか、
六二連
(
ろくにれん
)
、
見連
(
けんれん
)
といった、
見巧者
(
みごうしゃ
)
、芝居ずきの集まった
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
宅
(
たく
)
に
酒井伝吉
(
さかゐでんきち
)
といふ車を
曳
(
ひ
)
く
男
(
をとこ
)
がある、
此男
(
このをとこ
)
は力が九
人力
(
にんりき
)
ある、なぜ九
人力
(
にんりき
)
あるかといふと、
大根河岸
(
だいこんがし
)
の
親類
(
しんるゐ
)
の
三周
(
さんしう
)
へ火事の
手伝
(
てつだ
)
ひにやつたところが、一人で
畳
(
たゝみ
)
を一度に九枚
持出
(
もちだ
)
したから
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
僕の母の話に依れば、
観世新路
(
くわんぜじんみち
)
に住んでゐた或男やもめの植木屋とかは子供のおしめを洗つてゐるうちに
大根河岸
(
だいこんがし
)
の川の河童に
腋
(
わき
)
の下をくすぐられたと言ふことである。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
僕等はちょうど
京橋
(
きょうばし
)
の
擬宝珠
(
ぎぼし
)
の前に
佇
(
たたず
)
んでいた。
人気
(
ひとけ
)
のない
夜更
(
よふ
)
けの
大根河岸
(
だいこんがし
)
には雪のつもった枯れ柳が一株、黒ぐろと
澱
(
よど
)
んだ掘割りの水へ枝を垂らしているばかりだった。
彼 第二
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
僕は
船端
(
ふなばた
)
に立つたまま、鼠色に輝いた川の上を見渡し、確か
広重
(
ひろしげ
)
も
描
(
か
)
いてゐた
河童
(
かつぱ
)
のことを思ひ出した。河童は明治時代には、——少くとも「
御維新
(
ごゐしん
)
」前後には
大根河岸
(
だいこんがし
)
の川にさへ出没してゐた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
根
常用漢字
小3
部首:⽊
10画
河
常用漢字
小5
部首:⽔
8画
岸
常用漢字
小3
部首:⼭
8画
“大根”で始まる語句
大根
大根卸
大根引
大根畑
大根畠
大根注連
大根下
大根馬
大根屁
大根島