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ぎんえい
ふりがな文庫
“
吟咏
(
ぎんえい
)” の例文
雪を
掃
(
はら
)
ふは
落花
(
らくくわ
)
をはらふに
対
(
つゐ
)
して
風雅
(
ふうが
)
の一ツとし、
和漢
(
わかん
)
の
吟咏
(
ぎんえい
)
あまた見えたれども、かゝる大雪をはらふは
風雅
(
ふうが
)
の
状
(
すがた
)
にあらず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
余ノ
吟咏
(
ぎんえい
)
ヲ好ムヤ二十年来作ル所千余首ヲ下ラズ。去月望、都下ノ大災
延
(
ひ
)
イテワガ
廬
(
ろ
)
ニ及ベリ。炎威惨虐ニシテ百物蕩尽セリ。稿本マタ一紙ヲ留メズ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
大島では
笠利
(
かさり
)
の
鶴松
(
つるまつ
)
という女が、さして古い頃の人でないにもかかわらず、島の一個の和泉式部として讃歎せられ、その
吟咏
(
ぎんえい
)
は今も記憶せられている。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
若
(
も
)
しも行幸でもあって竜田の小鞍峯あたりでの
吟咏
(
ぎんえい
)
とすると、小倉山考証の疑問はおのずから
冰釈
(
ひょうしゃく
)
するわけであるけれども、「今夜は鳴かず」とことわっているから
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
友として交っている諸家の
吟咏
(
ぎんえい
)
一百首を屏風に録し朝夕
諷詠
(
ふうえい
)
して挙目会心の楽しみを得たいという。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
盖
(
けだし
)
芭蕉の
盆石
(
ぼんせき
)
が孔夫子の
泰山
(
たいさん
)
に似たるをいふなり。芭蕉
曾
(
かつて
)
駔儈
(
そくわい
)
の
風
(
ふう
)
軽薄
(
けいはく
)
の
習
(
しふ
)
少しもなかりしは
吟咏
(
ぎんえい
)
文章
(
ぶんしやう
)
にてもしらる。此翁は其角がいひしごとく人の
推慕
(
すゐぼ
)
する事今に於も
不可思議
(
ふかしぎ
)
の
奇人
(
きじん
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
しかしてこれらの絵本はいづれも当時著名の狂歌師の
吟咏
(
ぎんえい
)
を画賛となせり。狂歌集『
狂月望
(
きょうげつぼう
)
』及『
銀世界
(
ぎんせかい
)
』に
挿
(
はさ
)
みたる歌麿の山水は
今日
(
こんにち
)
欧洲人の称賛して
措
(
お
)
かざる逸品なり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
盖
(
けだし
)
芭蕉の
盆石
(
ぼんせき
)
が孔夫子の
泰山
(
たいさん
)
に似たるをいふなり。芭蕉
曾
(
かつて
)
駔儈
(
そくわい
)
の
風
(
ふう
)
軽薄
(
けいはく
)
の
習
(
しふ
)
少しもなかりしは
吟咏
(
ぎんえい
)
文章
(
ぶんしやう
)
にてもしらる。此翁は其角がいひしごとく人の
推慕
(
すゐぼ
)
する事今に於も
不可思議
(
ふかしぎ
)
の
奇人
(
きじん
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
和歌は『万葉集』の
撰
(
せん
)
ありて
後
(
のち
)
吟咏
(
ぎんえい
)
の法式厳然として一定せられたり。滑稽諷刺の意をあらはさんとするやたまたま落首の一変体ありしといへどもいまだ完全なる一形式をなすに至らざりき。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
蜀山人
(
しょくさんじん
)
が
吟咏
(
ぎんえい
)
のめりやすにそぞろ
天明
(
てんめい
)
の昔をしのばせる
仮宅
(
かりたく
)
の
繁昌
(
はんじょう
)
も、今は
唯
(
た
)
だ
蘆
(
あし
)
のみ茂る
中洲
(
なかす
)
を過ぎ、気味悪く人を呼ぶ
船饅頭
(
ふなまんじゅう
)
の声を
塒
(
ねぐら
)
定めぬ
水禽
(
みずとり
)
の
鳴音
(
なくね
)
かと怪しみつつ
新大橋
(
しんおおはし
)
をも
後
(
あと
)
にすると
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
今の芸者が三味線をひくのは唯昔からの習慣と見ればよい。丁度新傾向の俳人がその
吟咏
(
ぎんえい
)
にまだ俳句という名称を
棄
(
す
)
てずにいるのと同じようなものだ。僕はもう事の是非を論じている時ではない。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
吟
常用漢字
中学
部首:⼝
7画
咏
漢検1級
部首:⼝
8画
“吟”で始まる語句
吟味
吟
吟味与力
吟詠
吟誦
吟哦
吟味與力
吟醸
吟味中
吟興