“吟誦”の読み方と例文
読み方割合
ぎんしょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はははは。そうらしいな。寒さを克服なさるため、足拍子あしびょうしにあわせて、書物のうちのお好きな辞句じくでも、吟誦ぎんしょうしていらっしゃるのであろう」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれは、「ひびきりんりん」という故郷を去るの歌をつねに好んで吟誦ぎんしょうした。その調子には言うに言われぬ悲哀がこもった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
あの敏感な市川が我と我身の青春にえないかのように、「されど去歳こぞの雪やいづこに」と吟誦ぎんしょうして聞かせた時の声はまだ岸本の耳の底にあった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)