“中洲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なかず58.5%
なかす41.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中洲なかずありて川の西部に横たはり、儼として一島をなし、酒楼の類のこゝに家するもの少からず。中洲の対岸一水遠く東に入るものを
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
当時の中洲なかずは言葉どおり、あしの茂ったデルタアだった。僕はその芦の中に流れ灌頂かんじょうや馬の骨を見、気味悪がったことを覚えている。
追憶 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
池上は、だいぶ口がほぐれて来たと見え、こんなことをわたくしにしゃべりながら、中洲なかすと呼ばれる向う岸の区域に入って行きました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「言い開きなら、たむろで申せ。なんの覚えもない奴が、なぜ、このような中洲なかすに舟をつなぎ、しかも、ゆうべから人目を避けていたのか」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)