出放題ではうだい)” の例文
いや勿論もちろん、これには御主おんあるじ擁護おうごもあらうて。自分じぶんふことは、兎角とかく出放題ではうだいになる、胸一杯むねいつぱいよろこびがあるので、いつもくちからまかせを饒舌しやべる。
どうかおれの云つた通り、あのキツプリングの説などは口から出放題ではうだい大法螺おほぼらだと、先祖のゑんすすぐ為に、一度でもいからその鼻をあげて、喇叭らつぱのやうな声を轟かせてくれ。
動物園 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かせぐものあればあそぶ者ありめる者あればふ者あるが即ち実相じつさうなればおの一人ひとり勝手かつて出放題ではうだいをこねつけてかほをするは云はふやうなき歿分暁漢わからずや言語同断ごんごどうだんといふべし。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
つゆしらざれども其後更に二人の娘より一度の便たよりも無ければ案事あんじわづらひ或日長庵に向ひて申樣何卒姉娘のお文にも一度あはして下されと頼みければ流石さすがの長庵も當惑たうわく爲し挨拶あいさつこうはて口から出放題ではうだいの事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
むき出し大音におのれいはせて置ば方※はうづがないびんしやんとすると張倒はりたふすぞと敦圉いきまき切つてのゝしるをナンダ張倒すイヤ置て呉れ汝等に張倒されておたまこぼしか有るものかこゝ強曝がうさらしめと互に口から出放題ではうだいに惡口を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)