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八
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はつ
文字はやがて
耳の
側に
恐ろしき
聲もて
咡くぞかし、
一通は
手もとふるへて
卷收めぬ、
二通も
同じく
三通四通五六通よりは
少し
顏の
色かはりて
見えしが、
八、
九、
十通、
十二通
銀座、
日本橋をはじめ、
深川、
本所、
淺草などの、
一時に
八ヶ
所、
九ヶ
所、
十幾ヶ
所から
火の
手の
上つたのに
較べれば、
山の
手は
扨て
何でもないもののやうである、が、それは
後に
言ふ
事で