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元来
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もと
ふりがな文庫
“
元来
(
もと
)” の例文
旧字:
元來
イワン、デミトリチ、グロモフは三十三
歳
(
さい
)
で、
彼
(
かれ
)
はこの
室
(
しつ
)
での
身分
(
みぶん
)
のいいもの、
元来
(
もと
)
は
裁判所
(
さいばんしょ
)
の
警吏
(
けいり
)
、また
県庁
(
けんちょう
)
の
書記
(
しょき
)
をも
務
(
つと
)
めたので。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
桂家の屋敷は
元来
(
もと
)
、町にあったのを、家運の傾むくとともにこれを小松山の下に運んで建てなおしたので、その時も僕の父などはこういっていた
非凡なる凡人
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
元来
(
もと
)
を言えばかれは
狡猾
(
こうかつ
)
なるノルマン地方の人であるから人々がかれを
詰
(
なじ
)
ったような計略あるいはもっとうまい手品のできないともいえないので
糸くず
(新字新仮名)
/
ギ・ド・モーパッサン
(著)
「はゝあ、私は乾からびたのしか見たことがありませんが、あれでも
元来
(
もと
)
は生きているものですかね?」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
私も
起
(
た
)
って行って見たが、全く
何処
(
どこ
)
にも見えない、奇妙な事もあるものだと思ったが、何だか、嫌な気持のするので、
何処
(
どこ
)
までも
確
(
たしか
)
めてやろうと
段々
(
だんだん
)
考えてみると、
元来
(
もと
)
この手桶というは
一寸怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
旦暮
(
あけくれ
)
に
妻子眷属
(
さいしけんぞく
)
衣食財宝にのみ心を尽して自ら病を求める、人には病は無いものじゃ、思う
念慮
(
ねんりょ
)
が重なるによって胸に詰って来ると
毛孔
(
けあな
)
が
開
(
ひら
)
いて風邪を引くような事になる、人間
元来
(
もと
)
病なく
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
六
号室
(
ごうしつ
)
の
第
(
だい
)
五
番目
(
ばんめ
)
は、
元来
(
もと
)
郵便局
(
ゆうびんきょく
)
とやらに
勤
(
つと
)
めた
男
(
おとこ
)
で、
気
(
き
)
の
善
(
い
)
いような、
少
(
すこ
)
し
狡猾
(
ずる
)
いような、
脊
(
せ
)
の
低
(
ひく
)
い、
瘠
(
や
)
せたブロンジンの、
利発
(
りこう
)
らしい
瞭然
(
はっきり
)
とした
愉快
(
ゆかい
)
な
眼付
(
めつき
)
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
医者で思い出したが、僕は三つの時、百
日咳
(
にちぜき
)
を
患
(
わずら
)
った。それが直ぐ上の姉に移って、二人とも長いこと苦しんだそうである。
元来
(
もと
)
を言えば、僕が菊太郎君のを貰ったのだ。
勝ち運負け運
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
天の
賜
(
たまもの
)
とは実にこの事と、無上によろこび、それから二百円を入れたままの革包を隠す工夫に取りかかった。然し
元来
(
もと
)
狭い家だから別に安全な隠くし場の有ろう
筈
(
はず
)
がない。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
元来
(
もと
)
この座敷は、京ごのみで、一間の床の間に
傍
(
かたわら
)
に、高い袋戸棚が附いて、
傍
(
かたえ
)
は直ぐに縁側の、戸棚の横が満月
形
(
なり
)
に庭に望んだ丸窓で、
嵌込
(
はめこみ
)
の戸を開けると、葉山繁山中空へ波をかさねて見えるのが
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“元来”の意味
《名詞・形容動詞》
はじめからそのような状態や性質であること。もともと。
物事を説明したり、疑問を呈したりする場合に、文頭に置いて接続詞的に用いる語。そもそも。
(出典:Wiktionary)
元
常用漢字
小2
部首:⼉
4画
来
常用漢字
小2
部首:⽊
7画
“元来”で始まる語句
元来仏法無多子