かかり)” の例文
種子たねはどこからせて、何月なんがつ何日なんにちはたけにまいて、いつ肥料ひりょう何回なんかいぐらいやったのですか、どうかはなしてください。」と、かかりのものはいいました。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
敵情を探るのは探偵のかかりで、たたかいにあたるものは戦闘員に限る、いうてみれば、敵愾心てきがいしんを起すのは常業のない閑人ひまじんで、すすんで国家に尽すのは好事家ものずきがすることだ。
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
運転手うんてんしゅや、車掌しゃしょうや、汽車きしゃっているかかり人々ひとびとは、汽車きしゃからりて、機関車きかんしゃしたあたりをのぞいていました。
窓の下を通った男 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「それでは、いけません。ってきたものは、いけません。」と、かかりのものは、あたまりながらこたえました。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かかりのものは、おどろきました。それは、一とう出品物しゅっぴんぶつよりたしかにおおきくふとかったからであります。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるのこと、やしの木蔭こかげで、あお着物きものをきて、しろきれあたまいたかかりおとこが、おおきなパイプで、いい香気こうきのするたばこをすぱすぱとって、いしこしをかけて、かんががおをしていました。
白いくま (新字新仮名) / 小川未明(著)