主張しゅちょう)” の例文
『いやわたくし哲学者てつがくしゃでもなんでもい。が、これを主張しゅちょうするのは、おおい各人かくじん義務ぎむだろうとおもうのです、これは道理どうりのあることで。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
かれらはわたしたちが牛をぬすんだこと、そして牛は持ち主の所へかけて帰ろうとしたのだということを主張しゅちょういた。
これは、山県蔦之助自身やまがたつたのすけじしんと、木隠こがくれたつみとが、一しょになって主張しゅちょうしていることばの要点ようてんだった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、あとのひと主張しゅちょうした。ぼくはきいていておかしくなった。爆弾ばくだんにも五十キロのもあれば五百キロのもあるというように、いろいろあることを、このひとたちはらないらしい。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「どうしてですか。ただしいことを主張しゅちょうして、それがいけないのは。」
世の中のために (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたくしなに貴方あなた自分じぶん信仰しんこうむかわせようと権利けんり主張しゅちょうはせんのです。』院長いんちょう自分じぶんわかってくれいので、さも残念ざんねんうように。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
でもかれはわたしがいい人であることをむちゅうになって主張しゅちょうした。かれの様子は酒にっている人のようであった。またまったくそうであった。かれは希望きぼうっていたのだ。
それは気力きりょくと、権力けんりょくにおける自信じしんとがりぬので。命令めいれい主張しゅちょう禁止きんし、こううことはすべかれには出来できぬ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ヴィタリスがなんでも自分といっしょに来いと主張しゅちょうすることを希望きぼうし始めたくらいであった。そうなれば少なくともかれらはこののちわたしを思い出すたんびにいやな気がしないであろう。