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両脇
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りょうわき
ふりがな文庫
“
両脇
(
りょうわき
)” の例文
旧字:
兩脇
夜寝るときも葉子は二人を
両脇
(
りょうわき
)
にかかえるか、眠るまで咲子だけを抱くようにして、童謡を
謳
(
うた
)
ったり、童話を聞かせたりした。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
その中へ入ろうという門の
両脇
(
りょうわき
)
に
警手
(
けいしゅ
)
の僧が四人居るですが、これは別段長い棒を持たない。ただ短かな物を持って居るだけ。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
それではこの川をまたずんずん
上
(
のぼ
)
っておいでになりますと、
鉄
(
てつ
)
の
門
(
もん
)
があって、
門
(
もん
)
の
両脇
(
りょうわき
)
に
黒鬼
(
くろおに
)
と
赤鬼
(
あかおに
)
が
番
(
ばん
)
をしています。
大江山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
肩や
両脇
(
りょうわき
)
を
太紐
(
ふとひも
)
で荒くかがって風の
抜
(
ぬ
)
けるようにしてある
陣羽織
(
じんばおり
)
式の青海流の水着を
脱
(
ぬ
)
ぐと下から黒の水泳シャツの張り付いた小初の
雄勁
(
ゆうけい
)
な身体が
剥
(
む
)
き出された。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
よく見るとその男は、ぼくの妹と弟とを
両脇
(
りょうわき
)
にしっかりとかかえていた。妹も弟も大きな声を出して
泣
(
な
)
いていた。ぼくはいきなりその大きな男は人さらいだと思った。
火事とポチ
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
▼ もっと見る
ふつうは
連尺
(
れんじゃく
)
という字を書いて、これを背負い枠の
両脇
(
りょうわき
)
に取りつけた
紐
(
ひも
)
のことだといい、また山林のほうで働く人たちは、連尺はただ長いロープのことだともいっている。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
この本尊を中心にして、
両脇
(
りょうわき
)
には周知のごとく日光
菩薩
(
ぼさつ
)
と
月光
(
がっこう
)
菩薩とが佇立している。いずれも鮮かに彩色されていたそうだが、いまは
剥落
(
はくらく
)
して灰白色になってしまった。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
連中のうちで、コオルマン
髭
(
ひげ
)
を生した
色男
(
ハンサムボオイ
)
が真中になり、アメリカ
娘
(
むすめ
)
が、
両脇
(
りょうわき
)
で、カメラに入りましたが、あとで出来上がったのをみたら、ぼくの鼻がずいぶん低く、
厭
(
いや
)
だった。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
と、博士は何者かに
両脇
(
りょうわき
)
から
抱
(
かか
)
えあげられたようになり、自分の心に反して、ふらふらと舞台を下手へ下がっていった。そしてそこにおいてあった椅子の一つへ、腰を下ろしてしまった。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
両脇
(
りょうわき
)
に子供をひきつけ、
依怙地
(
いこじ
)
なほど身体を
硬
(
こわ
)
ばらせている石のようなお安の後姿を、主水は
歎息
(
たんそく
)
するような気持で見まもった。
扶持
(
ふち
)
を離れたといっても、明日の
生計
(
たつき
)
に困るわけではない。
鈴木主水
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
ここの城はなかなか堅固に出来て居りまして、その南方に当り
両脇
(
りょうわき
)
の山に沿うて大いなる
石塀
(
いしべい
)
が建てられてありその
真中
(
まんなか
)
に門が二つあるです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
一人は
両脇
(
りょうわき
)
から上半身を抱え、一人は脚を支えてそろそろ
段梯子
(
だんばしご
)
を
降
(
くだ
)
り、病床近くへつれて来たが、時子は苦しい呼吸の下から、姉の助かったことを
悦
(
よろこ
)
び、今まで世話になった礼を言い
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
尻込みする政を、
両脇
(
りょうわき
)
から引立てて、捜査に取懸った。
夜泣き鉄骨
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
博士は、ちょっとこわがる二人を
両脇
(
りょうわき
)
に
抱
(
かか
)
え
ふしぎ国探検
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“両脇”の意味
《名詞》
両側の脇。
両方の腋下。
(出典:Wiktionary)
両
常用漢字
小3
部首:⼀
6画
脇
常用漢字
中学
部首:⾁
10画
“両脇”で始まる語句
両脇侍