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一足
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いっそく
ふりがな文庫
“
一足
(
いっそく
)” の例文
一足
(
いっそく
)
の
飛行靴
(
とびぐつ
)
とあの人は言ったよ! もし彼がうっかりそんなものを
履
(
は
)
こうものなら、彼の
踵
(
かかと
)
がぽいと頭よりも高く飛び上ってしまうだろうに。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
そこにはがいとうと、つえと、かさと、くつの上にはうわおいぐつが
一足
(
いっそく
)
置いてありました。みるとふたりの婦人が
卓
(
つくえ
)
のまえにすわっていました。
幸福のうわおいぐつ
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
この時の蟷螂君の表情がすこぶる興味を添える。おやと云う思い入れが充分ある。ところを
一足
(
いっそく
)
飛びに
君
(
きみ
)
の
後
(
うし
)
ろへ廻って今度は背面から君の羽根を
軽
(
かろ
)
く引き
掻
(
か
)
く。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
僕はいよいよ無気味になり、そっと
椅子
(
いす
)
から立ち上がると、
一足
(
いっそく
)
飛びに戸口へ飛び出そうとしました。ちょうどそこへ顔を出したのは幸いにも医者のチャックです。
河童
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
見合結婚をして、一人の男の経験が済むと、何か
一足
(
いっそく
)
とびに違った世界に眼がとどいてゆく。良人の友達の中に、あるかなきかの恋情を寄せてみたりする場合もある。
恋愛の微醺
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
▼ もっと見る
昨日も一日吹雪の中をあっちこっちと
駈
(
か
)
け廻って歩く
中
(
うち
)
一足
(
いっそく
)
しかない
足駄
(
あしだ
)
の歯を折ってしまった事やら、ズブ
濡
(
ぬれ
)
にした
足袋
(
たび
)
のまだ乾いていようはずもない事なぞを考え出して
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それは辻ヶ谷君にさようならをいってから、
一足
(
いっそく
)
とびに早くも二十年後の世界へ来てしまっているのだ。したがって僕自身も、一足とびに二十年だけ年齢がふえてしまったのだ。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「きょう叔父が来て言った。嘘ではあるまい。ひと間住居などと騒いでいるうちに、
一足
(
いっそく
)
飛びに地獄が来た。親類共も驚くのは無理がない。叔父はおれを手討ちにすると言ったよ」
箕輪心中
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
素裸体
(
すっぱだか
)
のまま曲った足を突張って、
一足
(
いっそく
)
飛びに入口の近くまで来た。それと同時に
いなか、の、じけん
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
この人はいい人としか思えませんから、すぐさまニールスは
一足
(
いっそく
)
とびにその手の上にとびあがりました。すると木の人はニールスを
帽子
(
ぼうし
)
のところまでもちあげて、その中にいれました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
後
鎖縶
(
さしつ
)
されて
逍遙城
(
しょうようじょう
)
に
内
(
い
)
れらるゝや、
一日
(
いちじつ
)
帝の之を熟視するにあう。高煦急に立って帝の不意に
出
(
い
)
で、
一足
(
いっそく
)
を
伸
(
のば
)
して帝を
勾
(
こう
)
し地に
踣
(
ばい
)
せしむ。帝
大
(
おおい
)
に怒って力士に命じ、
大銅缸
(
だいどうこう
)
を
以
(
もっ
)
て之を
覆
(
おお
)
わしむ。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
きょうはわたしの
誕生日
(
たんじょうび
)
なのですよ。それでそのお祝いに、ご主人からうわおいぐつを
一足
(
いっそく
)
あずけられました。そしてそれを人間のなかまにやってくれというのです。
幸福のうわおいぐつ
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
『君にも
一足
(
いっそく
)
心がけておかなくちゃ、』とクイックシルヴァは答えました。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
お葉さん、
真実
(
ほんとう
)
だよ、決して嘘じゃアない。
俺
(
おら
)
ア
昨日
(
きのう
)
……いや、
一昨日
(
おととい
)
……
阿母
(
おっか
)
さんから大事の宝物の
在所
(
ありか
)
を教わったんだ。それを
持出
(
もちだ
)
して
他
(
ひと
)
に売れば、
一足
(
いっそく
)
飛びに大変な金持になれるんだ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「ぜひ行きたいのです。三十年のながい間、ぼくは眠っていて、知識がうんとおくれているのです。ですからこんどは、今の世の中で、一番新しいものを見て
一足
(
いっそく
)
とびに学者になりたいのです」
三十年後の世界
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
“一足”で始まる語句
一足飛
一足先
一足跳
一足違
一足前
一足毎