“ぼしよく”の漢字の書き方と例文
語句割合
暮色100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし汽車(きしや)が今(いま)將(まさ)に隧道(トンネル)の口(くち)へさしかからうとしてゐる事(こと)は、暮色(ぼしよく)の中(なか)に枯草(かれくさ)ばかり明(あかる)い兩側(りやうがは)の山腹(さんぷく)が、間近(まぢか)く窓側(まどがは)に迫(せま)つて來(き)たのでも、すぐに合點(がてん)の行(ゆ)く事(こと)であつた。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
遠世(とほよ)なる暮色(ぼしよく)の寂(さび)に哀婉の微韻(ゆらぎ)を湛へ
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
踏切(ふみき)りの近(ちか)くには、いづれも見(み)すぼらしい藁屋根(わらやね)や瓦屋根(かはらやね)がごみごみと狹苦(せまくる)しく建(た)てこんで、踏切(ふみき)り番(ばん)が振(ふ)るのであらう、唯(ただ)一旒(りう)のうす白(しろ)い旗(はた)が懶(ものう)げに暮色(ぼしよく)を搖(ゆす)つてゐた。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
暮色(ぼしよく)を帶(お)びた町(まち)はづれの踏切(ふみき)りと、小鳥(ことり)のやうに聲(こえ)を擧(あ)げた三人(にん)の子供(こども)たちと、さうしてその上(うへ)に亂落(らんらく)する鮮(あざやか)な蜜柑(みかん)の色(いろ)と——すべては汽車(きしや)の窓(まど)の外(そと)に、瞬(またた)く暇(ひま)もなく通(とほ)り過(す)ぎた。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)