“ぼしょく”の漢字の書き方と例文
語句割合
暮色100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ヘリコプターは、暮色ぼしょくに包まれた山々の上すれすれに、あるときは北へ、あるときは東へ、またあるときは西へと、奇妙な針路をとって、だんだんと、奥山へはいりこんだ。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
生絹の声は殆どいのるように震えをおび、静かにしていられぬふうに車から降り立った。砂白く暮色ぼしょくは濃いあいをかさねた往来のうえに、いまは生絹みずからの顔すら町の人に見分けられぬふうであった。
荻吹く歌 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
ひとつぼし、ふたつ星。……空は凄愴せいそう暮色ぼしょくをもってきた。だが、矢来やらいのそとの群集ぐんしゅう容易よういにそこをさろうとしない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)