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ちやうすけ
書斎の
襖をあけて見ると、ゆうべ泊つた八人の
与党、その
外中船場町の医師の
倅で
僅に十四歳になる松本
隣太夫、
天満五丁目の商人阿部
長助、
摂津沢上江村の百姓
上田孝太郎
一
向知らず
最早一年餘に及べどもお熊と一
度も
添寢をせず
加之聟に來りてより
家内中の
突掛者となり
優き
詞を
懸る者一人もなけれど
下男長助と云者のみ又七を
大切になし彼の四人の者
共を
糺すは誠に
歎は
敷事なりと
種々利解有て
下られけれども
双方得心なければ是非なく
吟味とぞなりにける
頃は
享保十二年十月
双方惣呼出しの人々には白子屋庄三郎
並に
妻常娘熊番頭忠八
下男長助下女久同
菊聟又七
大傳馬町居付地主彌太郎
加賀屋長兵衞等なり
此砌髮結清三郎は
出奔して
行方知れず大岡殿彌太郎に向は