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たうしゆ
一私し
共兩人儀は
先主嘉川平助
以來より
勤仕罷在候處
當主主税之助
養子に參られ候後平助儀藤五郎藤三郎の二
子を
當主は
養子にて
此娘こそは
家につきての
一粒ものなれば
父母が
歎きおもひやるべし、
病ひにふしたるは
櫻さく
春の
頃よりと
聞くに、それより
晝夜瞼を
合する
間もなき
心配に
疲れて
偖も大岡殿は
退出後早速佐十郎
郷右衞門の兩人を
呼出し今度の
趣意を
尋ねられければ兩人謹んで
平伏なし私し主人の先代平助儀
當主主税之助養子に
參られ候後兩人の
男子を
神主宮氏の家に
貞和文明の頃の
記録今に
存せり。
当主は
文雅を
好、
吟詠にも
富り、
雅名を
正樹といふ。
余も
同好を以て
交を
修む。
幣下と
唱る
社家も
諸方にあまたある大社也。