“そうぼう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
相貌45.2%
双眸24.1%
蒼茫17.5%
怱忙5.4%
匆忙2.4%
僧房0.6%
僧貌0.6%
匇忙0.6%
双峯0.6%
想望0.6%
操莽0.6%
相房0.6%
草茅0.6%
躁暴0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのとき、あの方の相貌そうぼうが変った。眼が異様な光りを帯び、顔ぜんたいが細く、長くなるようにみえた。わたくしは眼をつむった。
やぶからし (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
つばの広い帽子の下で、双眸そうぼうがはれやかにまたたき、さわやかな風に頬をなぶらせ、夫人はまるで別人のようにはしゃいでいるのだ。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
ひとしく、その蒼茫そうぼうとしたふしぎな空、ふしぎな蒼白い星のかずかず、そういうものは夜になると沼の上をおおうてくるのでした。
寂しき魚 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
遠い山からそれを見ると、勤勉な蟻——物を考へたり声を出したりしないところの、あの怱忙そうぼうな行列に酷似してゐた。
村のひと騒ぎ (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
そこで、いいわけするが、福原旧都といい、大輪田ノとまりといい、一ノ谷古戦場群といい、この附近には、余りに史蹟が多すぎる。匆忙そうぼう半月のコースには組みきれない。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一生のあいだ教会や僧房そうぼうの冷たい日影に身をかがめていること、死人の家以外を訪問してはならないこと、見知らない死骸のそばに番をしていること、いつも喪服にひとしい法衣ころもを自分ひとりで着て
髪長くして僧貌そうぼう醜しと日ごろ言っている松雲のことだから、剃髪ていはつも怠らない。そこで半蔵らは勝手を知った寺の囲炉裏ばたに回って、直次が剃刀かみそりをしまうまで待った。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
身生の匇忙そうぼうわれて外国語を修むるのひまもなかりしが、昨年来予備となりて少し閑暇を得てければ、このおりにとまず英語に攻めかかれるなり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
お光は人の見る所でこそ泣きもせぬが、少し暇さえあればすぐ柳の根株に行って、小声に歌いながら、天外遥に筑波の双峯そうぼうを眺めて思いに沈む。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
コンドルセーが山岳党さんがくとうのために獄に幽せらるるや、獄中に安坐して、死を旦夕たんせきに待つに際し、なお人類円満の進歩を想望そうぼうして、人生進歩の一書をあらわせり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
世上むしろ此の宰相有らんや。内外駭訛がいか、人情洶々きょうきょう、若し急に斧※ふしつの誅を加えずんば、勢必ず操莽そうぼうの禍を醸成せん。臣夙夜しんしゅくやつつしみ懼れ、敢て寧処ねいしょせず。死を冒して列款れつかんし、仰いで宸聴しんちょうに達す。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
嘉永四年辛亥しんがい 始めて江戸に遊ぶ。相房そうぼうを巡遊す。横井小楠天下を歴遊す。十二月、亡邸東北行をなす。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
ひそかに古今を達觀し、聊草茅そうぼうに赤心を危するにあらざれども、皷腹承世の創業と云は冨國強兵の二ツに出ざるは無。
他計甚麽(竹島)雑誌 (旧字旧仮名) / 松浦武四郎(著)
タルジュ事件というのは、妻君が莨菪ろうとうの煎汁を飲ませて夫を殺したつい最近の事件であった。病中の躁暴そうぼう状態が異様だったことを女中が近所にいいふらしたので発覚した。
黒い手帳 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)