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しろぢ
と
鄭寧に云つて再び
答を促した。阿母さんは未だ
黙つて
居る。見ると、
晃兄さんの
白地の薩摩
絣の
単衣の
裾を両手で
握んだ儘阿母さんは泣いて居る。
此の
娘も、
白地の
手拭を、
一寸疊んで、
髮の
上に
載せて
居る、
鬢の
色は
尚ほ
勝つて、ために
一入床しかつた。
壜を
持つた
儘、
立つて
室の
四隅へ
行つて、そこに一二滴づゝ
振りかけた。
斯様に
打ち
興じた
後、
白地の
浴衣に
着換えて、
新らしい小
掻巻の
下に
安かな
手足を
横たへた。