“さんこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
三更41.2%
参向11.8%
参考8.8%
參考8.8%
三光8.8%
燦光5.9%
三好2.9%
三矼2.9%
盞肴2.9%
纂考2.9%
鑽仰2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
様々なうわさが人々の口から口へと伝わる。毎夜三更さんこうを過ぎるころ、紀昌の家の屋上おくじょうで何者の立てるとも知れぬ弓弦の音がする。
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)
「何はいても……」と急遽、参向さんこうしたのであろう。千早の籠城半年余の囲みが解け、死中に活をえたのも、つい二十日前のことでしかない。
それで何かのご参考さんこうになればまことにしあわせです。さて考えてみますとありがたいはなしでございます。
紫紺染について (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
その土地とちにゐついてゐるのですから、なによりもその地方ちほう過去かこおもおこさせ、地方歴史上ちほうれきしじよう參考さんこうともなり、愛郷心あいきようしんをもやしなひ、ひいては愛國心あいこくしんはぐくむことにもなります。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
食事前に一里半ばかりしば三光さんこうから麻布古川辺の野外を少年生徒と共に散歩して、午後になれば居合をぬいたり米をついたり、一時間を費して晩の食事も、チャンと規則のようにして
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
竹童をとりがして卜斎ぼくさいは、不意の燦光さんこうに目をいられて、一時は、あたりがボーッとなってしまったが、廊下ろうかを走ってゆく足音を聞きとめると同時に
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
賀々寿々かがすずの新内と、三好さんこうの酔っぱらいに一寸ちょっと涙ぐましくなっていい気持ちであった。少しばかりの金があれば、こんなにも楽しい思いが出来るのだ。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
法諡はふし用ゐる所の文字より推するに、初の瑞長は天渓と号し、後の瑞長は三矼さんこうと号したらしい。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
と、いつぞやの清雅淡味せいがたんみと趣をかえて、その日は、贅美濃厚ぜいびのうこう盞肴さんこうをもって、卓をみたした。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
驚いてお宮を建てて祀ったといい伝えて、それを若宮八幡神社といっております。そうして御神体はもとはこの小石でありました。(薩隅日さつぐうにち地理纂考さんこう。鹿児島県揖宿いぶすき郡山川村成川)
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その引き続きとして、此歌は漠然たる鑽仰さんこうのめどに立って居る。
歌の円寂する時 (新字新仮名) / 折口信夫(著)