“ことう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
孤島50.0%
孤燈11.5%
古藤7.7%
小藤7.7%
虎頭7.7%
胡同3.8%
孤灯3.8%
湖島3.8%
言受3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どんなにさびしい孤島ことうに流されても、拝する神のないのはえられません。あのおにのような清盛だって厳島明神いつくしまみょうじん帰依きえしているではありませんか。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
大学を卒業して数年の後、遠き倫敦の孤燈ことうの下に、余が思想は始めてこの局所に出会しゅっかいせり。人は余を目して幼稚なりといふやもはかりがたし。余自身も幼稚なりと思ふ。
『文学論』序 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そして青年(青年は名を古藤ことうといった)が葉子に続いて飛び乗った時には、機関車の応笛おうてきが前方で朝の町のにぎやかなさざめきを破って響き渡った。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
其体裁はほゞ松村氏の植物名彙、小藤ことう氏等の鉱物字彙の如くにして、これに索引の完全なるものを附すべきであらう。物名はその学名あるものはこれを取ること、植物名彙の例の如きを便とする。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
先なる一壮漢は、狭霧さぎり薄戦衣うすごろもに、虎頭ことうを打ち出した金唐革きんからかわの腹巻に、髪止めには銀のはちまきを締め、おぼろめく縒絨よりいと剣帯けんたいへ利刀を横たえ、騎馬戛々かつかつ、ふと耳をそばだてた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とにかく彼はえたいの知れないまぼろしの中を彷徨ほうこうしたのちやっと正気しょうきを恢復した時には××胡同ことうの社宅にえた寝棺ねがんの中に横たわっていた。
馬の脚 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
すると半三郎は××胡同ことうの社宅の玄関を飛び出したのち、全然どこへどうしたか、判然しないと言わなければならぬ。
馬の脚 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
仏氏ぶっしのいわゆる生者しょうじゃ必滅ひつめつの道理、今更おどろくは愚痴に似たれど、夜雨やう孤灯ことうもと、飜って半生幾多いくたの不幸を数え来れば、おのずから心細くうら寂しく、世にたよりなく思わるる折もありき。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
秋を歌う湖島ことう河童かっぱに、百舟ことごとく火計かけいつこと
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うです……のおあつさは。」と思切おもひきつて、言受ことうけする。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)