“古藤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ことう66.7%
ふるたう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木村さんお土産みやげを買ってちょうだいな。愛も貞もですけれども、親類たちや古藤ことうさんなんぞにも何かしないじゃ顔が向けられませんもの。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そして青年(青年は名を古藤ことうといった)が葉子に続いて飛び乗った時には、機関車の応笛おうてきが前方で朝の町のにぎやかなさざめきを破って響き渡った。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そのうちに窓から入日が松の枝越しにこぼれて来て、蛍のやうにまんまるく古藤ふるたう表の夏しきものの上にあつた。十月であるに座ぶとんを出さない古藤ふるたうの上で、わたしは足にしびれを切らした。
故郷を辞す (新字旧仮名) / 室生犀星(著)