古藤ふるたう)” の例文
そのうちに窓から入日が松の枝越しにこぼれて来て、蛍のやうにまんまるく古藤ふるたう表の夏しきものの上にあつた。十月であるに座ぶとんを出さない古藤ふるたうの上で、わたしは足にしびれを切らした。
故郷を辞す (新字旧仮名) / 室生犀星(著)