“くりや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
71.5%
11.5%
厨房8.5%
庖厨3.1%
0.8%
厨口0.8%
厨屋0.8%
0.8%
庖廚0.8%
栗屋0.8%
繰屋0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一人暇を取らずにいた女中が驚きめて、むるを見、引窓を開きつつ人を呼んだ。浴室は庖厨の外に接していたのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「かしこまりました。大膳職はさっきからそのごちかねてうろうろうろうろの中を歩きまわっております」
四又の百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
卯木や久子も奥向きだけでなく、釜屋から厨房へまで出て、はたらいていた。——じゅうの清掃も今朝は日ごろとちがう丁寧さであった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜中に月がい時、寺の門を叩いたこともあったそうだし、人の庖厨へ忍び込んで、いのと飯櫃を大屋根へ持って、あがって、手掴で食べたこともあったそうだし
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そるば、どうしてん、発たずにやをられんて云ふととだるけん、こんあわけんわからん話てあるもんぢやなかと。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
そんなことを話し合っていた或夜、厨口に女のおとずれる声がした、老婢が出ていったが、不審そうな顔をして戻り、「若いお女中が旦那さまにお眼にかかりたいと申しますが」
山だち問答 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
大番頭とのことであるが、——その嘉十郎が片手に、皿や小鉢を載せた黒塗の食膳を持ち、別の手に、飯櫃を持って、厨屋の方から、物々しい様子で歩いて来た。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
不意の食事は此職業には有りがちなれば細君は騒ぎもせずに退きて五分間とぬうち早や冷肉の膳を持出で二人の前に供したれば、二人は無言の儘忙わしくべ初めしも
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
心の水はえ立ッた。それ朝餉を跡に見て跡を追いに出る庖廚炊婢。サア鋤を手に取ッたまま尋ねに飛び出す畑の。家の中は大騒動。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
栗屋君は人波にら左右前後に眼と注意とを振播き始めた。と、ぐ眼の前を歩いて居る一人の婦人に彼の心は惹付られた。形の好い丸髷と桃色の手絡からなだらかな肩。
偽刑事 (新字新仮名) / 川田功(著)
本家を「繰屋」と呼んでいた。綿を繰る家というのであったかと思う。辻川では昔は屋号がみな二言で、何々屋というのはなく、何屋、すなわち升屋とか角屋、鶴屋などという家ばかりであった。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)