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きやうか
此菊塢の
狂歌二
首発句一
句あり、(手紙と
其書も
移転まぎれに
捜しても知れぬは
残念)
兎にも
角にも
一個の
豪傑「
山師来て
何やら
植ゑし
隅田川」と
白猿が、
芭蕉の句をもじりて笑ひしは
奪取られ彌々
難澁に
迫り又々大坂へ
立越しが
左右困窮に困窮を
重ね終に通仙は病死し跡には母と娘のみ
益々貧窮に迫りしが
當頃鯛屋大和と
云者狂歌に名高く
俳名を
馬鹿な事を
云ふな、
手前は
江戸ツ
子ぢやアねえぞ、十一の
時三
州西尾の
在から
親父が手を引いて
家へ
連れて
来て、
何卒置いてくれと
頼まれる時、
己が
鼠半切へ
狂歌を書いて
遣つたツけ