“きてき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
汽笛94.4%
滊笛5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
機関車きかんしゃの前へのこのこでてきてにげようともしないので、汽笛きてきをピイピイらしてやっといはらったというような話もあった。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
お光も小池と同じやうに、名も知れぬ神の宮の大銀杏おほいてふを見上げて言つた。ひよが二羽、銀杏の枝から杉の木に飛び移つて、汽笛きてきのやうな啼き聲を立てた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
伊豆通ひの滊船ふねが、滊笛きてきを低く呻吟うならせて通り過ぎると、その餘波にゆられて、ゆらゆらしながら
佃のわたし (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
丁度ちやうど此時このとき甲板かんぱんには十一はんほうずる七點鐘てんしようひゞいて、同時どうじにボー、ボー、ボーツとあだか獅子しゝゆるやうな滊笛きてきひゞき、それは出港しゆつかう相圖あひづで、吾等われら運命うんめいたくする弦月丸げんげつまる
しかるに彼方かなたあやしふねあへこの信號しんがうには應答こたへんともせず、たちまその甲板かんぱんからは、一導いちだう探海電燈サーチライトひかり閃々せん/\天空てんくうてらし、つゞいてサツとばかり、そのまばゆきひかり甲板かんぱんげるとともに、滊笛きてき一二せい