“相圖”の読み方と例文
新字:相図
読み方割合
あひづ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丁度ちやうど此時このとき甲板かんぱんには十一はんほうずる七點鐘てんしようひゞいて、同時どうじにボー、ボー、ボーツとあだか獅子しゝゆるやうな滊笛きてきひゞき、それは出港しゆつかう相圖あひづで、吾等われら運命うんめいたくする弦月丸げんげつまる
ひるには、宜道ぎだうからはなしのあつた居士こじつた。この居士こじ茶碗ちやわんして、宜道ぎだうめしよそつてもらふとき、はゞかりさまともなんともはずに、たゞ合掌がつしやうしてれいべたり、相圖あひづをしたりした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
樂の聲、人の歡び呼ぶ聲の滿ちわたれるピエトロの廣こうぢに來りし時、火を換ふる相圖あひづ傳へられぬ。御寺みてらの屋根々々に分ち上したる數百の人は、一齊に鐵盤中なる松脂環飾やにのわかざりに火を點ず。