“滊笛”の読み方と例文
読み方割合
きてき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伊豆通ひの滊船ふねが、滊笛きてきを低く呻吟うならせて通り過ぎると、その餘波にゆられて、ゆらゆらしながら
佃のわたし (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
丁度ちやうど此時このとき甲板かんぱんには十一はんほうずる七點鐘てんしようひゞいて、同時どうじにボー、ボー、ボーツとあだか獅子しゝゆるやうな滊笛きてきひゞき、それは出港しゆつかう相圖あひづで、吾等われら運命うんめいたくする弦月丸げんげつまる
しかるに彼方かなたあやしふねあへこの信號しんがうには應答こたへんともせず、たちまその甲板かんぱんからは、一導いちだう探海電燈サーチライトひかり閃々せん/\天空てんくうてらし、つゞいてサツとばかり、そのまばゆきひかり甲板かんぱんげるとともに、滊笛きてき一二せい